コメディアンで女優のオークワフィナ(Awkwafina)こと、ノーラ・ラム(Nora Lum)は16日、クイーンズとマンハッタン間を結ぶ7トレインの車内アナウンスを行い、大きな話題となった。
ブライアントパーク駅では「パブリックライブラリーはここ」と駅案内が流れるほか、タイムズスクエア駅では「ニューヨーカーがリラックスしに行く場所」、ハドソンヤード駅では「変わった建築物が好きだといいのですが!」「次は、マンハッタン。お金は持ってきましたか?」と冗談を行ったり、「大股座りはやめなさい。」「ポールは、手で持つためのものですよ」と地下鉄マナーを注意するアナウンスも。69ストリート駅では「ぜったいに冗談なんかじゃないわよ。」と言い、フラッシング近くのメッツ・ウィレッツ・ポイント駅では「メッツの本拠地よ!メッツ大好き!」と興奮した様子の声が流れる。
MTAのパイロットプログラム
広告は、地下鉄を運営するMTAの初のパイロットプログラムで、アウトフロント・メディア(Outfront Media)とのパートナーシップにより実現した。車両アナウンスのほかに、複数の駅では、番組の宣伝メッセージが流れる。
MTAのサラ・マイアー(Sarah Meyer)チーフ・カスタマー・オフィサーは、声明で「われわれは必要な収益を生み出すために、新しい違った方法を模索中しています。われわれは、常に電車を安全に走行させることにフォーカスしています。馴染みのある声の車内メッセージで、注意を引きつけることができれば、十分だと思っています。」と語った。
どこかで聞いたことのある声に、ヘッドフォンを外して耳を傾ける乗客もいる人もいれば、車掌の気まぐれなアナウンスかと思い、眉をひそめるような表情をする人も見られた。SNSにも多くの動画やコメントが投稿されており、通勤を楽しいものにしてくれたという人もいれば、音声で広告が流れるのは煩わしいという意見も寄せられている。
ニューヨークタイムズによると、コメディ・セントラルの広告料金については明かされていないが、MTAは今回のキャンペーンのフィードバックを元に新たな車内アナウンスを検討するとしている。