マンハッタンのペンステーション駅に隣接するフードホール「ペンシー」(The Pennsy)が、3月末に閉店することが分かった。コマーシャル・オブザーバーが報じた。
ペンシーは2016年1月、ボルネード・リアルティ・トラスト(Vornado Realty Trust)が所有する2ペンプラザ(2 Penn Plaza)にオープンした。パット・ラフリーダ(Pat LaFrieda)やリトルビーツ(The Little Beet)、シナモン・スネイル(Cinnamon Snail)などのファストカジュアルフード6店舗が営業している。
人気のビーガン店「シナモン・スネール」のオーナー、アダム・ソベル(Adam Sobel)氏は、SNSで閉店を発表した。フードベンダーから始まったスモールビジネスは、今年で10年目を迎える。現在ペンシーが唯一の店舗だというソベル氏は、閉店により事業そのものが終了する可能性があり、レシピやブランドの売却を検討していると悲痛な気持ちをつづっている。
ボルネード社はペンシーの閉店について正式に発表していないが、2018年に20億ドル(約2,200億円)を投じて、大規模なリノベーションを行い「ペン2」(Penn 2)としてリブランドする計画を公表している。
Eaterは、地域に詳しい人物の話として、ペンシーはペンプラザの改修を前に、地域住民の食習慣をリサーチするための一時的なフードホールだったと報じている。
なお、2ペンプラザの向かいに位置する「1 ペンプラザ」(1 Penn Plaza)もボルネードが所有する。フォーブスは、主要テナントの小売店、Kマート(Kmart)も年内に店舗を閉鎖すると報じた。
ニューヨークでは、ザ・デコ(The Deco)やマーケット・ライン(The Market Line)、アンダースペース・ウエスト52(Urbanspace West 52nd)などのフードホールが最近オープンしている。
コマーシャル・オブザーバーは、次々と開業するフードホールに対し、不動産の専門家は懐疑的な見方を示しているとして、今後さらに閉店する可能性があると指摘している。