ニューヨーク州のクオモ知事とデブラシオ市長は3日、ブロンクスにあるヤンキースタジアムにワクチン会場を設け、5日から接種を開始すると発表した。
会場は、州と市、ニューヨークヤンキース、SOMOSコミュニティケア、州兵が協力して運営する。
第1週目は、15,000件の接種を目指す。ブロンクス在住のフェイズ1とフェイズ2の対象者は、ウェブサイト(Somosvaccinations.com)もしくは電話(1-833-SomosNY)で予約できる。
ブロンクスの検査陽性率は市内で最も高く、前日の新規感染者数は470人を超えていた。
クオモ氏は声明で、ブロンクスを含む黒人やラテン系コミュニティは、新型コロナウィルスの大きな影響を受けており「陽性率の高い地域で、ワクチン接種を行う取り組みは、感染率を抑制するだけでなく、ワクチン供給プロセスの公平性を確実にする」と述べた。
さらに「ブロンクスを象徴するランドマーク、ヤンキースタジアムに巨大なワクチン会場を開設することは、ワクチンを接種し、コロナを打倒するための最適なソリューションだ」と語った。
デブラシオ氏は、会場は「被害の最も大きい地域に対する正義の場所だ」と述べ、ニューヨーク市による「全員にワクチンを(Vaccine for All)」の取り組みを示すものだと語った。
ニューヨーク市では同日、飲食店の労働者(80万人)やタクシー運転手(20万人)、発達障がい者施設の入居者はワクチンを接種することができると発表した。
人種間で格差
ニューヨーク市ではこれまでに51万人以上がワクチンを接種した。先月31日に市が公開したデータによると、現在ワクチンを接種した白人の割合は全体の48%(市全体に占める白人の割合は32%)だった。アジア系15%(14%)、ヒスパニック15%(29%)、黒人11%(24%)でヒスパニック系と黒人のワクチン接種に遅れが生じていることが分かった。