アマゾンは、28日より、予約を受け付けていた音声認識AI「Alexa(アレクサ)」を搭載したEchoシリーズの新商品「Echo Show(エコー・ショー)」の、購入者への発送を開始する。
Echo ShowにはこれまでのEchoシリーズにはなかった、タッチスクリーンを装備。従来の機能に加えて、映画やYoutubeの視聴、ライブカメラのモニタリングや、ビデオ通話を行うことができる。
ビデオコールは、同機種間、またはEcho製品やアレクサアプリをインストールしたスマートフォンにハンズフリーで接続し、会話をすることができる。また、ドロップインとAmazonが呼ぶ新機能では、予め設定をしている機器間で、いつでも相手のモニターに接続し、双方向のビデオチャットを開始することができる。家族同士など、近しい関係の人物に、よりインスタントにアクセスできる工夫が施されている。
ビデオは、AmazonビデオやYoutube動画を視聴することができる。要望に応じて、Alexaが動画リストを作成。観たい動画の番号を指示すると、再生をしてくれる。レシピ動画など、作業を進めながら見たい場面に役に立ちそうだ。
また、ライトやファンなどのスマートデバイスの操作に加えて、スマートカメラと接続し、玄関や子供部屋などの様子をいつでもモニターすることができる。
一方、音楽はAmazonミュージックと、SpotifyやiHeartRadioなどの音楽ストリーミングサービスから好みの曲を再生することができる。音楽を再生する際、モニターには、アルバムアートや歌詞を表示できるという。
本体のカラーはホワイトとブラックの2種類から選ぶことができる。価格は230ドルで、Echoシリーズでは最も高価なものとなる。市場に出回る前に、新製品を試用したメディア各社は、性能についてレビューを寄せている。
ニューヨークタイムズ紙記者は、ショッピングの際に、スクリーンで商品画像を確認できることや、セットアップの手間がこれまでの製品に比べて容易であることを評価。キッチンカウンターやオフィスでの利用に便利とする一方で、ビデオコールが不安定であることを指摘。使用する場所によっては、切断してしまうこともあったという。また、ドアストッパーのようなデザインは、量販店や飛行機の機内カタログ製品のようだ、といささか辛口の評価を下した。
また、テクノロジー製品のニュースやレビューを専門とするCNETも、デザインを時代遅れだと指摘。タッチスクリーンの追加により、ビデオチャットに関心の高い人々の需要の可能性があるが、スカイプやFacetimeがある現在、購入に至るにはもう少し開発の余地があると述べている。