米アマゾンは、26日に開催した株主への業績発表において、5月11日よりプライム会員の年会費を現行の99ドルから119ドルへと値上げすることを発表した。
価格改定は、2014年に79ドルから現在の99ドルへと引き上げて以来、4年ぶりとなる。 値上げについて、CFOのブライアン・オルバンスキー氏はシッピングコストの上昇とデジタルコンテンツへの投資を主な理由と述べ、「我々は新たな特典を、継続的にプライムプログラムに追加し続けてきた。2014年とはずいぶんと異なる。」と改定の妥当性を強調した。
2014年時点では、2日で注文客へ届ける無料配送特典(Two-days free shipping)の対象商品は2,000万点だったが、現在はすでに1億点を超えるという。さらに、多くのエリアで同日配送や2時間配送を提供をしているほか、昨年買収したホールフーズにおいては、特定エリアにおいて、2時間宅配もスタートした。
オンラインショッピングに加えて、プライムサービスにはストリーミングビデオや音楽配信、電子書籍の特典も充実している。プライムビデオでは、NFLの試合「Thursday Night Football」のライブストリーミング配信の延長契約が成立したほか、ハビエル・バルデム主演、スティーブン・スピルバーグとスティーブン・ザイリアンを製作陣に迎えた作品「コルテス(Cortés)」やゴーン・ガールの著者であるギリアン・フリンによるシリーズ「Utopia(ユートピア)」の制作も決定している。
なお、プライム月会費については、今年1月に10.99ドルから12.99ドルへと値上げを実施している。
先日、ジェフ・ベゾス最高経営責任者はプライム会員数が1億人を突破したことを発表し、注目を集めた。今回の株主発表では、アマゾンの2018年上四半期の業績は、売上高が510億ドルとなり、昨年同時期に比べ43%上昇。純利益は10億6,000万ドルで、昨年同時期に比べて2倍以上に達するなど、依然、強い成長を維持している。