航空会社のスタッフが車椅子を手荒に扱う動画がSNSに出回り、非難が殺到している。
TikTokユーザー haez93が20日に投稿した動画には、アメリカン航空のロゴのついたチョッキを着た地上スタッフが、駐機場の荷物シューターの上下で車椅子の受け渡しをする様子が撮影されている。
@haez93 Dang, after i saw them do this and laugh with the first two wheelchairs i had to get it on film. That is not what id call “handling with care” for someones mobility device…. #AmericanAirlines #handlewithcare #mobilitydevice #wheelchair ♬ Oh No – Kreepa
本来ならば下で待ち受けるスタッフが、シューターを滑り降りてきた車椅子を受け止めなければならないが、そうとはならず、車椅子はスタッフの目の前を通り過ぎて勢いよく金属製のゲートに衝突。跳ね上がってアスファルトを何度も転がった挙句、数メートル先で止まった。スタッフは何事もなかったかのように、それを拾い上げて台車に載せるところで動画は終わる。
投稿主によると、すでに2台の車椅子が同様の扱いを受けているのを目撃したことから、記録しなければならないと思い、撮影したのだという。
動画は300万回近く再生され、6,000件を超えるコメントが寄せられている。
あるユーザーは、アメリカン航空のタグをつけて「これは誰かの生命線で、まさにサバイブするためのものだ」と警告。別のユーザーは「これらの椅子は3,000ドル以上するものだ。簡単に取り替えられないし、保険は5年ごとの交換にしか適用されない」と指摘した。
そのほかに「荷物の取り扱いは、常に全面公開するべき」「車椅子のユーザーだけど、これを見たら自分にも起きるではないかという心配から旅行に行くのを止めようと思う」「最大の問題は、多くの車椅子使用者がカスタム変更を加えていること。地元の医療関係施設に電話してベーシックな車椅子を入手するというわけにはいかない。褥瘡で死亡する場合もある」など、さまざまな声が投稿されている。
動画はX(旧ツイッター)にも拡散され、ピート・ブティジェッジ運輸長官の目にも止まった。
ブティジェッジ氏は「完全に容認できない。調査を行う」と宣言。「誰もが安全かつ尊厳を持って旅行する権利がある」と投稿した。
運輸省が公表する「航空旅行消費者レポート」によると、今年8月に車椅子が誤った扱われ方をされた件数は、7万件を超えた。アメリカン航空の発生率は2.24%で、15社中ワースト3にランクインしている。