俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー(76)が、ミュンヘン空港の職員に3時間拘束される出来事があった。
問題がおきたのは17日。Foxニュースによると、シュワちゃんがドイツに持ち込んだ「高価な時計」にあった。
時計は本人の私物で、18日からキッツビュール郡で開催される「ハイデンハイム・ウィークエンド」のチャリティイベントでオークションにかけられるものだった。ファンは、シュワちゃんとのトレーニングセッションや、ドイツ出身のバンド「The BossHoss」のコンサートを一緒に楽しむことができる。イベントで集まった募金は「シュワルツェネッガー気候イニシアチブ」に寄付されるという。
ちなみに時計は、スイスの高級ブランド「オーデマ・ピゲ」の時計だと伝えられている。
ドイツのタブロイド紙Bildによると、シュワちゃんは職員から、税金や違約金を9,000ユーロを含む35,000ユーロ(約560万円)を支払うよう求められた。クレジットカードを切ろうとしたが、規定により半額を現金で納める必要があると告げられ、ATMにかけこんだ。
トラブルはここで終わらなかった。TMZによると、ATMは引き出す金額に上限があったほか、銀行の営業時間も終了してしまったため、最終的にクレジットカードを使用することになったと伝えている。同サイトには、空港の別室で、問題となった時計の入ったボックスを持つシュワちゃんの写真が掲載されている。
時計の関税を巡り、関係者同士が嫌味の言葉の応酬を繰り広げている。
シュワルツェネッガーの関係者はFoxニュースに対し、「申告書に記入を求められたことはなく、税関職員の質問に全て答えた」と説明している。「無能なゆすり」にもかかわらず、シュワルツェネッガーは全面的に協力したと主張。今回の出来事をシェイクスピアの『間違いの喜劇』になぞらえ、「さぞかし面白い警察映画ができることだろう」と皮肉った。
さらに「ドイツは、誰かがその国に持ち込む所持品に対する税金の支払いを求めるのと同じくらい、経済の立て直しに力を注いでくれることを願う。次回は、彼のスーツに関税がかけられなければいいのだが」と嫌味を述べた。
一方、ドイツの税関の報道官は地元メディア南ドイツ新聞に対し、EU以外から持ち込まれた商品が「EUに置かれる場合」は、申告が必要になると説明。相手や商品が「シュワルツェネッガーであろうと、ミュラーやマイヤー、フーバーであろうと例外はない」と反論している。