米大手書籍小売りチェーン店のバーンズ・アンド・ノーブル(Barnes & Noble)は3日、企業を売却する検討に入ったと発表した。
複数による同社の買収提案を受け、独立した特別委員会を設け、正式な調査を開始したという。
買収に関しては、創始者で合計19%の株式を所有するレン・リッジオ(Len Riggio)会長も入札者の1人となるが、特別委員会の推薦に従うとしている。
この発表を受け、B&N株価は、一時21%上昇した。
USA TODAYによると、B&Nは7月31日の四半期終了時点で、1,700万ドルの損失を出しており、昨年同時期の損失額1,080万ドルに比べ、70%膨らんだ。売り上げは、約7%減の7億9500万ドルとなる。
Axiosによると、現在の電子書籍を除く本のマーケットシェアは、アマゾンが第1位で約50%を占め、B&Nは第5位となっている。
電子書籍に関しては、アマゾンのシェアは84%、B&Nはわずか2%にとどまる。現在アマゾンの時価総額は1兆ドルを超え、B&Nは4億7,500万ドル相当でその額はアマゾンの0.05%だ。
B&Nは、過去7年間で720拠点のうち90店舗を閉鎖しており、アマゾンの台頭で消滅を余儀なくされているスポーツ用品店(スポーツオーソリティ)や、玩具店(トイざラス)、百貨店などの業界の一つとなっている。
アマゾンは、ニューヨークに2店舗の書店の他、高いレビュー商品のみを販売する店舗をSoHoにオープンするなど、実店舗の開設を進めている。
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