7月下旬に突如、大統領選からの撤退を表明し、一期で退くことになったバイデン大統領。以来、公務が減ったとして、共和党からは批判の声が上がっている。
共和党全国委員会は先月31日、バイデン氏がジル夫人と地元デラウェア州リホボスビーチで過ごす姿をXのアカウントに投稿。「16日間連続」で休暇を過ごしているとし、「532日 (大統領在任期間中の40.3%)を休暇に費やした。誰がこの国を運営しているのか?」と非難した。動画には2人がビーチチェアに座ってリラックスする様子が撮影されている。
ニューヨークポスト紙によると、バイデン氏は目下、「史上最も怠惰な大統領」の記録を更新中だという。バイデン氏が公務以外でホワイトハウスを離れるのは就任以来532日間を数え、これは在職日数の40%に、「平均的な米国人が取る休暇(年間11日)の48年分」に相当するのだという。
ちなみにゴルフ三昧として非難されがちだったトランプ氏でも25%で、レーガン氏とオバマ氏(2期通算)は11%、1期で大統領の座を退いたカーター氏に至ってはわずか5%だったという。
バイデン氏の側近らは、リモートワークで休憩中も電話に応じていると反論しているが、ビーチで眠っている姿を何度も撮影されているのだという。同紙はさらに、バイデン氏が公の場から姿を消しているのは、「撤退を強要したナンシー・ペロシ下院議員など民主党の幹部に憤慨」している可能性があるとも主張している。
Roll Callによると、バイデン氏の7月のスケジュールには、公式行事が33件入っていたが、8月は8件に減少。今月については、いまのところゼロとされている。
一方、ニューヨークタイムズは、バイデン氏はビーチ休暇中も公務をこなしていると擁護。ハマスに殺害された人質の1人、イスラエル人で米国籍を持つゴールドバーグ・ポリン氏の家族と遺族に連絡をとったり、インドの首相と会談したりしていると報じている。
7月下旬に新型コロナウィルスに感染したバイデン氏は、リホボスビーチの邸宅で撤退を決断した。民主党大会で「ほろ苦い送別」を受けた後、民主党のドナーであるジョー・キアニ氏が所有する南カリフォルニアの牧場で1週間を過ごしたという。地元の人々からあたたかい歓迎を受けたといい、タイムズは、バイデン氏にとって、これらの場所は「大統領職のプレッシャーからの避難場所」と伝えている。
なお、夏の間、露出を控えていたバイデン氏だが、2日のレイバーデーには、ペンシルベニア州のピッツバーグで開催されたハリス氏の選挙キャンペーンに駆けつけ、ブルーカラー労働者に支持を呼びかけた。