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「黒人を理由に適切な治療が受けられず」女医が新型コロナで死亡

インディアナ州インディアナポリスで24日、新型コロナウイルスに感染した黒人の医師が、死亡したことが分かった。CBSニュースによると、死亡したスーザン・ムーアさんは数週間前、黒人であることを理由に、適切な治療を受けることができなかったとSNSに投稿していた。

同氏は先月29日、新型コロナウイルスの検査で陽性と判定された。呼吸困難や、高い心拍数、高熱、吐血などの症状がみられ、今月頭にインディアナ大学病院に入院した。

ムーアさんは、抗ウイルス薬のレムデシビルでの治療を求めたり、強い痛みがあると医師に訴えたが、CTスキャンで肺浸潤やリンパ節の炎症が明らかになるまで、鎮痛剤を受けることができなかったという。

患者の擁護団体にも相談したが、出来ることはほとんどないと言われたため、ムーアさんは「この病院は信頼できない」と転院を希望した。しかし病院からは、帰宅を命じられた。
ムーアさんは投稿で「このようにして黒人は殺される。家に送り返されても、自身ためにどう戦うかが分からない」と述べ、「白人だったら、このようなことを体験することはなかっただろう」と病院の対応を批判した。

ムーアさんは退院後、半日もたたずに容態が悪化。別の病院に入院したが、そこで息をひきとった。

CBSによると、新型コロナの黒人の入院率は、白人よりも約4.7倍高い。また死亡する可能性も3倍高いという。

インディアナ大学病院は声明で「ムーア医師が亡くなった知らせを受け、大変悲しく思っています。医療における公平性と人種格差の縮小を約束している機関として、差別の告発を重く受け止めており、全ての申し立てを調査している」と発表した。

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