9日、俳優でコメディアンのボブ・サゲットさん(65)の死因を、遺族が明らかにした。
サゲットさんは先月9日、フロリダ州オーランドにあるホテルの部屋で、ベッドに入ったまま死亡しているのが発見された。コメディーショーのツアー中で、前日には、ジャクソンヴィルのコンサートホールでイベントを開催していた。
オレンジ郡保安局は当初、薬物の使用や、事件の可能性はないと発表。死因の特定は、調査に10週間から12週間かかるとしていた。
ニューヨークタイムズによると、遺族は声明で「ファンは私たちから直接、最終的な結論を聞くことが適切だと思う」とした上で、捜査当局の話として「誤って後頭部に何かにぶつけ、それに気づくことなく、眠りについたと結論づけた」と説明した。薬物やアルコール類は服用していないという。
続けて、「ファンの溢れんばかりの愛が、大きな慰めとなった」と感謝を述べた。さらに「ボブが、この世にもたらした愛や笑い、そして、全ての人々に優しく、愛する人々に愛情を伝えること、困難に直面してもハグと笑いを、これらの教訓を忘れないでください」と締めくくった。
妻のケリー・リッゾーさんは同日、「夫は生前、多くの困難を抱えていながらも、人生とは、つらいものだ。できるだけ楽しむ必要がある」と語っていたと明かした。夫妻は、世界中のレストランや自宅のキッチンで、美味しい料理を食べるのを楽しんだという。リッゾーさんは、サゲットさんの動画を投稿し、「ささやかな喜びを体験することで、彼に楽しみをもたらしてくれた」と振り返っている。
なお、サゲットさんは亡くなる直前、ステージで撮影したセルフィー写真とメッセージをSNSに投稿していた。この日のショーは「素晴らしかった」と感激した様子で、ファンへの感謝を述べたほか、「26歳の時のようにコメディに復帰した。新しい考えが発見できたし、その瞬間全てが気に入った」「多分これをやり続けるだろう。なぜなら、これにゾッコンだからだ」と今後の意気込みを語っていた。