バーガーキング 植物肉の「インポッシブル・バーガー」を全米展開 気になる味は?

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バーガーキングは8日、植物由来の代替肉を使用した新バーガー「インポッシブル・ワッパー」(Impossible Whopper)の全米での販売をスタートした。

impossible whopper
©mashupNY

新ワッパーは、ビーフパテの代わりに、インポッシブルフーズ社が開発した植物から作られた代替肉を使用。4月にセントルイスで試験販売を開始した後、徐々に販売地域を拡大していた。

プレス発表によると、9月1日までの間、ドアダッシュまたはバーガーキングのアプリのユーザーには、インポッシブルと従来のワッパーの両方を食べ比べできる特別セット(7ドル)を提供する。また、ドアダッシュのユーザーは、コード「IMPOSSIBLE」を入れるとデリバリーが無料となる(9月1日まで)。

気になる味は?

価格は6.89ドル(税抜き)。カロリーは630カロリーで、通常のワッパーより30カロリー低い。

ルックスは通常のワッパーと一緒で、中身はトマトとレタス、玉ねぎ、ケチャップとマヨがトッピングされている。

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impossible whopper
©mashupNY

断面もこのとおり。通常のパテと見分けがつかない。

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パテは歯ごたえがあって、本物の食感と遜色がない。ただ、若干ドライで、ジューシーさに欠ける。通常のワッパーと違いがわからないとの評判も多いが、少し味が異なる。特に後味に違いがあるように感じる。ビーフに劣るものではなく、万人受けしそうな新しい味といった感じだ。

ベジタリアンバーガーではない?

「ワッパー100%、ビーフ0%」がうたい文句のインポッシブルバーガーだが、期待していた一部のベジタリアンやビーガンからは失望の声が上がっている。

「ビーガンであるはずの”インポッシブルワッパー”を同じ調理器具で料理しているバーガーキングは詐欺にあたるぞ」

「いずれにせよこれを食べようと思わない!!バーガーキングのインポッシブルワッパーのパテは100%植物由来なのに、ビーガンとベジタリアンにとって100%フレンドリーじゃない。」

「Hey バーガーキング。インポッシブルバーガーを肉と同じブロイラーで調理してるって本当?とても楽しみにしていたのに、ベジタリアンとしては買うのを諦めざるをえないようね。」

不満の原因は、通常のパテと同じ調理器具を使用していることで、バーガーキングの商品サイトをよく見ると「ビーフとチキンに使用するものと同じグリルで直火焼きする」と明記してある。なお、説明書きにはベジタリアンやビーガンといった言葉を一切使用していない。複数の報道によると、同社は、顧客の要望に応じて別のオーブンで調理することも受けると述べている。

大手チェーンが続々参入

動物愛護や環境意識、健康志向の高まりを受け、植物肉の市場は年々拡大している。新たな市場機会の獲得に向けて、大手チェーン店では植物肉を使用した新メニューを開発する動きが加速している。

ダンキンは先月、インポッシブルのライバルのビヨンド・ミートとタッグを組んで、新メニュー「ビヨンド・ソーセージ・ブレックファースト・サンドイッチ」の販売をニューヨークでスタートした。9月には、サンドイッチチェーンのサブウェイが同社のミートボールを採用したビヨンド・ミートボール・マリナラ・サブマリンサンドの発売を計画している。また、大手ピザチェーンのリトル・シーザーズ(Little Caesars)は5月、インポッシブル・フーズのソーセージを使用した「インポッシブル・シュプリーム・ピザ」の試験販売を実施することを発表している。

このほか、ホワイト・キャッスル、キュードバ、 カールスジュニア、ベアバーガー、デルタコなどが、植物肉を使用したメニューの販売を開始している。

一方、マクドナルとケンタッキーフライドチキンは、慎重な姿勢を見せている。マクドナルドは5月の株主向け説明会で、市場動向を注視しているとしつつ、具体的な計画はないとしている。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。