カリフォルニア州北部パラダイス(Paradise)市付近で8日発生した大規模な山火事「キャンプ」(Camp Fire)について、ビュート郡のコーリー・ホニア(Kory L. Honea)保安官は16日、死者は少なくとも71人、行方不明者は1,000人以上にのぼると発表した。
山火事キャンプは、同州における過去最悪の死者数を記録している。同山火事により9,700軒の建物が消失し、146,000エーカーを焼き尽くした。現在の鎮火率は50%となる。
同州南部で同時に発生している山火事「ウールジー・ファイア」(Woolsey Fire)では3人が死亡しており、合計の死者数は少なくとも74人となった。
行方不明者数の急激な増加
この2日間で300人から1,000人以上と急激に増えた行方不明者数に関して、当局は、火事発生の日から寄せられた全ての911緊急通報や電子メール、電話などを加えたためと説明した。既に避難している人物の氏名が含まれている可能性もあり、正確な数字を把握するのは難しいという。
氏名はウェブサイトに公表されており、家族などの無事が分かったら、当局まで連絡して欲しいと述べた。
ニューヨークタイムズによると、1,000人のリストのうち、246人は年齢が判明しており、200人以上が60歳以上で多くは老人だという。最年少は20歳で、最高齢は101歳となる。
パラダイス市のエリック・レインボールド(Eric Reinbold)警察署長は「他の地域社会同様に、高齢の方々が住んでおり、そのうちの何人かは運転を諦めたか、また運転することができなかった。彼らが自力で避難することができなかった理由はいくつもある。」とタイムズに語っている。
リストの信頼性に関しては、最初に公表された不明者の年齢が削除されていたり、少なくとも5人の名前が重複したりしているという。Facebookによる名前検索の結果、少なくとも数人は無事に避難している様子が確認できたという。その中の夫婦は、リストに名前が掲載されることを知らなかったとタイムズに語っている。
トランプ大統領は17日、被災地を訪問し、ジェリー・ブラウン(Jerry Brown)カリフォルニア州知事と来年知事に就任するギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)氏と面会する。