オバマ「副」大統領の可能性は?

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民主党がカマラ・ハリス副大統領をバイデン大統領の後任候補にすることでまとまろうとするなか、ランニングメイト選びに注目が集まっている。

現在、ミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事、ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事、メリーランド州のウェス・ムーア知事、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事といった現職の州知事、ピート・ブティジェッジ運輸長官などの名前が取り沙汰されているが、これらと並んでネットではオバマ元大統領を期待する声も上がっている。

しかしながら、大統領を2期務めたオバマ氏にその資格があるのか、明確な回答はないらしい。

米紙USA TODAYによると、2000年のブッシュ対アル・ゴア戦に際して、ビル・クリントン元大統領を副大統領候補とすることが憲法上認められるか議論になったことがあった。

コーネル大学の法学教授マイケル・ドーフ氏は当時、CNNのコラムで、「修正第22条で3期目の大統領選への立候補を禁じることは、大統領職の条件ではない」(つまり、大統領に選出されることが認められていないだけで、大統領職に就く資格はある)とし、ゴア&クリントンのタッグは認められると主張した。

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憲法修正第22条は「何人も、2回を超えて大統領の職に選出されてはならない」と定めている。一方、副大統領の資格は修正第12条で「憲法上大統領職に就く資格のない者は、副大統領の職に就くことができない」と決められている。

ドーフ氏はさらに、二人が当選した後、ゴア氏がなんらかの理由で辞任し、それによってクリントン副大統領が大統領に昇格するとしても、それは「2回選出」にはあたらず、憲法違反にならないと主張した。

これには異論もある。ジョージ・ワシントン大学の非常勤教授ゲイリー・ノードリンガー氏は2016年、地元メディアの取材に、大統領に2回選出された人物に副大統領になる資格はないと説明。「それを試そうとすれば、間違いなく最高裁に持ち込まれるだろう」と語っている。