8日、米子供向け教育番組「セサミストリート」でビッグバード(Big Bird)やマペットのオスカー・ザ・グラウチ (Oscar the Grouch)を演じたキャロル・スピニー(Caroll Spinney)さんが、コネチカット州の自宅で死去した。85歳だった。セサミワークショップが発表した。
死因は明らにされていないが、同社によると、スピニーさんは筋失調症(ジストニア)を患っていたという。セサミワークショップは「キャロルは、親愛に満ちた世界観を持つ芸術の天才で、1969年の放送開始当時から50年に渡りセミストリートの原型作りと方向作りに尽力した。彼の計り知れない才能と大きな心は、何世代もの子供たちと世界中のファンに喜びをもたらした、大きなビッグバードを演じるのにぴったりでした。また愛らしくて気難しいグラウチは、たまには不機嫌になってもいいのだと私たちに教えてくれました。」と声明で述べた。
スピニーさんは、ビッグバードとしてコメディアンのボブ・ホープ(Bob Hope)さんと中国公演を行ったり、オーケストラを率いて国内外でコンサートを開催したり、ザ・ロケッツ(the Rockettes)と共演するなど、テレビ以外でも活躍した。
スピニーさんは、データイム・エミー賞を5度受賞。2006年には全米科学アカデミーから特別功労賞を授与された。米国議会図書館から「生きる伝説」(Living Legend)として命名され、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにビッグバードの名前が刻まれている。
2018年にはビッグバードからの引退を発表。スピニーさんは先月8日に、セサミストリートの放送開始50周年を記念し、エンパイア・ステート・ビルディングでのイベントに登場していた。
ニューヨーク市長室は、スピニーさんの功績をたたえ、この日を「キャロル・スピニー・デー」(Caroll Spinney Day)と制定し話題となった。