クリス・ロック「ビンタ事件」に言及もウィル・スミスの謝罪はスルー

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コメディアンのクリス・ロックは29日、アトランタで開催されたコメディショーで、アカデミー賞での「平手打ち」事件をジョークにし観客を沸かせた。

ウィル・スミスはこのイベントの直前、SNSにビデオメッセージを投稿し、ロックに謝罪を表明したが、Peopleによると、ロックがショーで、この謝罪に言及することはなかったという。

ロックは「みなが、犠牲者ヅラしようとしている。全員が被害者だと主張しはじめたら、だれも本当の被害者の話を聞かなくなるだろう。シュグ・スミスにぶたれた私でさえ、翌日仕事に出かけた。私には子どもがいる」とウィル・スミスをあだ名で呼び、「言葉が傷つけたなんていう人は、決して顔をぶたれたことがない人たちだ」と加えた。

なお、シュグとは「デス・ロー・レコード」の元共同創始者で、マリオン・シュグ・ナイトのこと。2015年のひき逃げ事件で、禁固28年の有罪判決を受け、現在服役中。短気で怒りっぽい性格でも知られる。

コメディツアー中のロックはニュージャージー州で開催されたショーでも、「私は被害者なんかじゃない。ちょっとした怪我で病院に行ったりなんかしない」などと、ウィル・スミスを揶揄するような発言をしていた。

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謝罪ビデオの内容は?

スミスは5分に及ぶビデオメッセージで、ロックに「君に謝る。私の行動は許容できない」と述べ、「話せるようになったら、いつでも私はここにいる」と呼びかけた。連絡を取ったものの、本人からまだ話をできる状態はないと告げられたと明かした。

さらに母親のローズさんや弟でコメディアンのトニー・ロック、長編ドキュメンタリーを受賞したアミール・クエストラヴ・トンプソン(Ahmir “Questlove” Thompson)に謝罪を表明した。

ビデオは、スミスが複数の質問に回答する形式で進められた。「ドリームプラン」(King Richard)で主演男優賞を受賞したが、スピーチの中で平手打ちを謝罪しなかった理由について「その時、混乱していた」と語った。

スミスは最初、妻の頭髪をからかった「G.I.ジェイダ」ジョークに笑っていたことから、隣に座っていた妻の不機嫌な様子を見て、逆上したのではないかと噂されていた。これについては「クリスとの過去の関係から、自分自身で判断したことだ。ジェイダとは関係ない。彼女には悪いことをした」と述べた。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。