19日、ティーン向けのアクセサリーを販売する小売チェーン、米クレアーズ(Claire’s) は、デラウェア(Delaware)州で、連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請した。
プライベート・エクイティ・ファンドのアポログローバルマネジメント(Apollo Global Management LLC)などの債権者と、約19億ドルの債務再編契約の締結を行った。
同社の99%の店舗は、ショッピングモール内に店を構えている。今後、19億ドルの負債を削減し、一部の不採算店舗については、閉鎖する予定だという。
海外の子会社については、今回の破産法適用申請に含まれない。日本法人のウェブサイトによると、イオン(株)の100%子会社で、米国の会社とは資本関係がなく、営業に影響は受けないと発表されている。
ニューヨークタイムズによると、同社の昨年の売り上げは13億ドル、利益は2,900万ドルとなっている。同社は、破産申請を行ったジンボリー(Gymboree)、リミテッド(Limited)、ペイレスシューズ(Payless Shoes)らよりも、はるかに健全性が高いとし、今回の破産法適用申請は、運営の再編ではなく、バランスシートを再編するための破産申請だと述べている。
クレアーズのピアス穴を開けるサービスは、同社が独自で提供するものであり、昨年のみで、350万回利用されている。ピアスのサービスは、オンラインリテールには真似できないとし、同社は再建に自信をのぞかせている。
また、同社は、より年齢層が高い顧客層に向けたブランド「Icing」を展開している。北米におけるIcingの店舗は、2014年の1,400店舗から、2016年には1,641店舗まで数を増やしている。
クレアーズの歴史
イリノイ州ホフマンエステーツ(Hoffman Estates)を拠点とするクレアーズは、1961年にウィッグを販売するチェーン店として設立。1973年より、アクセサリーを販売するクレアーズ・ブティック(Claire’s Boutique)が加わった。
ピアス穴を開けるサービスは、1978年にスタートし、これまでに1億人以上のティーンエイジャーに施術してきた。2007年に、アポログローバルマネジメント社が、31億ドルで買収。
*関連情報
米トイザらス (Toys R Us) は、先日、米国国内の730店舗を閉鎖もしくは売却を発表した。同社は、昨年9月に連邦破産法第11条の適用を申請したのちに、事業の清算する決断を下した。