HBOドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』や映画『プラダを着た悪魔』のロケ地でもある、ユニオンスクエアの有名ダイナー「コーヒーショップ」(The Coffee Shop)が14日に閉店し、28年間の歴史に幕を閉じることとなった。
同店は7月、賃料の高騰や最低賃金の引き上げなどを理由に、閉店することを従業員に発表していた。
大きな赤いネオンサインや、アウトサイドのテーブル席で食事を楽しむ姿は、ユニオンスクエアの風景の一つにもなっていたが、いよいよ今週末で見納めとなる。(ネオンサインは、以前のテナントであるChaseという名のコーヒーショップのものを受け継いだという)閉店後は、銀行がテナントとして入店する噂もある。
コーヒーショップの歴史
コーヒーショップは、1990年にウィルヘルミーナ・モデルズ(Wilhelmina models)所属の元モデル、チャールズ・ミリート(Charles Milite)、エリック・ピーターソン(Eric Petterson)氏、キャロリン・ベニッツ(Carolyn Benitez)氏が創業した。
スタッフに、モデルやアーティスト、デザイナーを多く雇用してきたことでも有名だ。
セレブのファンも多い。ジュリアン・ムーアや、スーザン・サランドロン、スタンリー・トゥッチ、ナオミ・ワッツ、ケビン・ベーコン、デザイナーのアイザック・ミズラヒなど多くのセレブをファンに持つ。
ブラジル系アメリカンフードを提供するダイナーは、ミシュランやザガットに掲載されるような店ではなかったが、サンドイッチやハンバーガー、ブレックファーストメニューは15ドル前後で提供。23時間営業の店は、眠らない街に住む人々のニーズを満たしてきた。
相次ぐ閉店
ユニオンスクエア近辺のレストランは、高騰する賃料を理由に閉店するレストランが相次いでいる。ダニー・マイヤー氏のユニオン・スクアエ・カフェ(Union Square Cafe)や、アジアフードのレストラン、リバブリック(Republic)は既に閉店または移転している。
Eaterによると、同エリアで20年以上営業を続けるシーフードレストランのブルー・ウォーター・グリル(Blue Water Grill)も先日閉店を発表。現在オーナーとテナント料金を交渉中で、今後については未定だという。