ニューヨークのビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は13日、マンハッタン五番街のトランプタワーで、気候変動対策としてニューヨーク版グリーンニューディールを推進するための集会を行った。
デブラシオ市長が、先日発表したグリーンニューディール政策、正式名:気候モビライゼーション法(Climate Mobilization Act)は、アレクサンドリア・オカジオ・コルテス下院議員らが提唱する決議案に着想を得たもので、市内の建物に温室効果ガスの排出上限規制を設け、2030年までに40%の総排出量削減を目指す。
市長は、トランプ大統領がニューヨークで所有する建物は、基準を満たさないとして、抗議活動を行った。
当初はトランプタワー前での開催を予定していたが、雨のため、建物内の公共スペースで集会は行われた。
しかし、そこで待ち構えていたのは10人ほどのトランプ支持者。「TRUMP2020」、「Worst Mayor Ever」(史上最低の市長)、「Failed Mayor」(ダメ市長)と書いたプラカードを掲げた人々が、カメラに映るようエスカレーターを上下。さらに、集会の参加者に混じり、市長のスピーチを妨害するかのように、抗議を行った。
市長は「(抗議は)私にとっては音楽だ。好きにすれば良い。」と述べ、取り合わなかったが、PIX11によると、大音量の音楽と抗議活動の声が入り混じり、記者らの質問が聞こえないなどの支障が出たという。
現在ロサンゼルス市でもニューヨークと同様の気候対策変動法案が検討されている。先月エリック・ガーセッティ(Eric Garcetti)市長は、2050年までにカーボンニュートラルにすると計画を発表した。
なお、デブラシオ市長は、先週にも2020年大統領選出馬を発表する予定であると、地元メディアが報じたが、まだ結論は出ていない。
4月に行われたクイニピアック大学(Quinnipiac University)の世論調査によると、市民の76%が大統領選の出馬に反対しているという結果が出ている。