デルタ航空が、オーバーブッキングを理由にフライトの振替やキャンセルを依頼する際は、最高9,950ドル(約110万円)までの補償金の提案を可能にしたと、AP通信が報じた。
同社の内部メモによると、搭乗口のスタッフがオファーすることができる金額は、当初の800ドル(約8.8万円)から2,000ドル(約22万円)まで引き上げられ、スーパーバイザーは、当初の1,350ドル(約15万円)から9,950ドル(約110万円)まで引き上げられた。
デルタ航空は、昨年、米国の航空会社の中で、最多数のオーバーブッキングによる飛行機の振替を行っている。
航空各社の昨年の補償金額の平均は、デルタは1118ドル、サウスウエスト航空758ドル、ユナイテッド565ドル、アメリカン航空554ドルとなっている。他社よりもより多くの補償金額を支払うことで、乗客の意思に反してフライトの振替やキャンセルをした割合は、米国航空会社の中で最も低い結果となっているという。
なお、米国の国内線の規則では、乗客の意思に反して、オーバーブッキングによる振替を行う際、乗客の目的地への到着が1〜2時間の遅れが生じる場合、上限675ドルの範囲で、片道航空券の2倍を支払わなければならない。また、2時間以上の遅れが生じる場合は、片道航空券の4倍(上限1350ドル)を支払わなければならないとしている。
今回、ユナイテッド航空が、シカゴで乗客を引きずり降ろした事件に関しては、なぜ、より多くの保証金をオファーすることで、自発的にフライトを変更してくれる人を募らなかったのかという評論家の意見も多いという。
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