世論調査でトランプ氏を上回るなど、「勢い」が報じられているハリス氏だが、民主党の選挙専門家からは、まだ楽観視できないとの声が上がっている。
世論調査サイトRealClearPoliticsの平均値では25日現在、ハリス氏(48.4)はトランプ氏(46.9)に1.5ポイントリードしている。
トランプ氏は2020年の大統領選でバイデン氏に敗退したが、予想より多くの票を獲得。下院選では民主党の議席数が拡大すると見られていたが、失う結果となった。
ハリス氏を支持する政治活動特別委員会はポリティコに対し、状況は「楽観的とは程遠い」と述べ、依然としてトランプ氏が「多くの利点を保持している」と語った。
民主党のメッセージング企業が20日に公表した世論調査では、激戦州で両者の支持率は互角だったが、候補者の特性(職務への適正、正しいビジョン、強力なリーダーシップ)については、トランプ氏が優位な結果となった。
ポリティコによると、標準的な世論調査は「政治により関心があり、自分のアイデンティティに政治が重要だと考えている有権者」の数字を捉えることはできるが、「投票意欲の低い有権者」に関しては把握することが難しい。これらのバイアスは、中間選挙のような投票率の低い選挙では必ずしも問題視されないが、大統領選では後者が投票所に足を運ぶため、誤差が生じる可能性があると説明している。
民主党の世論調査会社GBAOストラテジーズのマージー・オメロ氏は、「依然として非常に厳しい選挙戦になる」と語っている。
RFKジュニアの支持者が勝敗を左右?
選挙活動を「停止」し、トランプ氏の支持を表明したロバート・ケネディ・ジュニア氏の支持者の動向にも注目が集まっている。
独立候補として出馬したロバート氏は一時、14%の支持率を獲得したが、バイデン氏の撤退後は5%にまで低下した。共和党の世論調査専門家フランク・ランツ氏は、ケネディ氏からトランプ氏に流れるのは「おそらく1%程度」と予測。しかし「激戦州においては、その1%が全てになりうる」と勝敗を決定づける要素になると述べた。