キング牧師の息子デクスター氏が62歳で死去、暗殺犯に告げていたコト

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22日、マーティン・ルーサー・キング牧師の息子、デクスター・スコット・キング氏が、カリフォルニア州のマリブにある自宅で死去した。62歳だった。

会長を務めていたアトランタにある「非暴力社会変革キング センター(The King Center for Nonviolent Social Change)」は、死因について、前立腺がんによるものと発表している。

デクスター氏は、1961年にキング牧師と妻コレッタ・スコット氏の3番目の子供として生まれた。姉は長女の故ヨランダ・キング氏、兄は長男マーチン・ルーサー・キング3世、妹にバーニス・キング氏がいる。

1968年にキング牧師が暗殺されたとき、デクスター氏は7歳だった。アトランタの自宅で床に座ってテレビを見ていると事件の速報が流れ、両親の寝室に急いだ。母親もちょうど同僚から電話で不幸な知らせを聞いているところだった。

NPRによると、弁護士だったデクスター氏は、キング牧師のビジョンを推進するために、コレッタ氏が設立したキングセンターの会長を務めたほか、キング・エステートの代表を務め、父親の遺産を守り、キング家の知的財産を保護することに注力した。父親に似ていることで知られ、2002年のテレビ映画「ローザ・パークス・ストーリ」では、父親役として出演している。

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大統領の暗殺への関与を主張

ニューヨークタイムズによると、デクスター氏は1997年、キング牧師を殺害したジェームズ・アール・ロイと刑務所で面会を果たした。

ロンドンのヒースロー空港で逮捕されたレイは、犯行を自供し、審理なしで実刑判決を受けたが、その数日後に撤回し、FBIやマフィア、米軍などによる陰謀にはめられたと主張した。

当時の面会の映像には、デクスター氏がレイと膝をつき合わせる様子が撮影されている。「わたしはやっていない」と述べるレイに、デクスター氏は「私はあなたを信じる。私の家族もそうだ。正義が勝つために全力を尽くすつもりだ」と答えた。

面会を終えたデクスター氏は、インタビューで、リンドン・ジョンソン大統領が軍と政府による父親殺害の陰謀に関与していたに違いないと主張。「提示された証拠に基づくと、これほどの規模の出来事が彼の監視下で起こるのは非常に難しいと思う。彼が知らないはずはない」「これは陸軍諜報機関、CIA、FBIの一部だと聞いている。われわれはそれをずっと知っていたと思う」と語った。

軍の関与説は、レイの審理を求めて争った弁護士、ウィリアム・ペッパー氏が長らく主張していたものだという。一家は、レイの無罪を信じ、それを証明するための長年にわたる法的取り組みに従事した。コレッタ・スコット氏は、ビル・クリントン大統領に対して真相究明を求めるロビー活動を行い、司法省による調査へとつながった。ただし、同省は2000年、殺害はレイの単独による犯行と結論づけた。

Mashup Reporter 編集部
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