米富豪、ジェフリー・エプスタイン元被告の性的虐待事件に関与し、有罪評決を受けたギレーヌ・マクスウェル被告(60)について、トランプ氏の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏(44)がインスタグラムで、辛口のジョークを飛ばした。
マクスウェル被告は29日、恋人だったエプスタイン元被告の性犯罪に絡み、少女らを勧誘、手なずけるなどしたとして、人身取引罪など6つの罪に問われ、そのうち5つで有罪が言い渡された。最長で禁錮65年を言い渡される可能性がある。
一部では、マクスウェル被告が今後、減刑を得るために検察の捜査に協力する可能性が指摘されている。
ジュニア氏はマクスウェル被告の有罪評決の後、自身のインスタグラムを更新。死去した著名人を思わせる演出で、マクスウェル被告の写真に「ギレーヌ・マクスウェル、1961年 ー 来週あたり」とキャプションを添えて投稿した。
エプスタイン元被告は2019年、裁判を待つ間収監されていた拘置所で自殺したが、本当は他殺だったのではないかといった陰謀論が後を絶たない。同氏は、ビル・クリントン元大統領や英アンドルー王子をはじめ、多数の著名人や権力者と交流があったことで知られるが、陰謀論者の多くは、同被告の性犯罪に関わった権力者らが、口封じのために自殺に見せかけて殺したという根拠のない説を唱えている。ジュニア氏のジョークはこの陰謀論を踏まえ、マクスウェル被告も同じ運命をたどる、と含みを持たせた。
ジュニア氏はさらに、反発を予想したのか「(死が)早すぎないかって?違うね。小児性愛者やその協力者に限って、決して早すぎはしない」と続けてコメントした。
なお、父親のトランプ氏は、エプスタイン元被告とマクスウェル被告と一時期親しくしており、一緒に写る写真も存在する。裁判でも、証言の一部としてトランプ氏が少なくとも7回エプスタイン元被告のプライベートに乗った記録があることに触れられた。
トランプ氏が、エプスタイン元被告の性的虐待事件に関与した疑いは出ていない。ただ、交流があったことが明白なだけに、ジュニア氏がマクスウェル被告の暗殺をほのめかしたことは、若干笑えないジョークとして受け止められそうだ。