9日、ブランド街として知られるマンハッタンの5番街に、色とりどりの衣装を着飾った人々が大挙し、あたり一帯がフェスティブな雰囲気に包まれた。
これは実は、イエス・キリストの復活を祝うイースターサンデーに合わせて例年開催されるれっきとしたイベントで、正式には「Easter Parade and Easter Bonnet Festival」と呼ばれる。パレードといっても行進をするわけではなく、華やかな衣装やBonnet(ボンネット、帽子の意)を身につけ、セントパトリック大聖堂の周辺に集まるというもの。
イベントのはじまりは1870年代にまで遡るといわれる。当時、イースターを祝う際に、教会の聖堂を飾る花々に合わせて、裕福な女性たちが凝ったドレスや帽子を身につけて訪れる様子が話題になった、この姿を一目見ようと、見物人が集まるほどのイベントになり、1890年ごろには正式に「イースターパレード」と呼ばれるようになった。
1933年に「ホワイト・クリスマス」「ゴッド・ブレス・アメリカ」など数々の名曲で知られるアーヴィング・バーリンが、ブロードウェイショー「As Thousands Cheer」の一環で、イベントの名を冠した「イースター・パレード」を作曲した。曲は、1948年のミュージカル映画「イースターパレード」にフィーチャーされ、ジュディ・ガーランドとフレッド・アステアが歌い、世に広められた。
チーズ好きが高じて帽子にしてしまったという男性。
Advertisement
参加歴20年の男性。帽子はもちろん、毎回手作り。
洗濯洗剤がテーマの女性。昔のTimeマガジンに掲載されたTideの広告を参考にしたのだという。
巨大なジオラマのよう