ミズーリ州の保健局は19日、同州在住の40代半ばの男性が、電子たばこの使用に関連する病気で死亡したことを発表した。
電子たばこ関連の死亡が確認されたのは、同州としてはじめて。全米では8人目で、これまでカリフォルニアで2人、インディアナ、イリノイ、カンザス、ミネソタ、オレゴンでそれぞれ1人が死亡している。
発表によると、今年5月から電子たばこを使用し始めた男性は、軽度の呼吸器症状を悪化させ、8月22日に入院した。電子たばこを使用する以前は、肺機能は正常だったという。男性が最終的に搬送されたマーシー病院のマイケル・プリスコ医師は「男性は息切れを発症したが、症状が急速に悪化し、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と呼ぶ病気に発展した。電子たばこによって一度肺が傷つくと、いかに速く悪化するのか、それが他のリスク要因によるものなのかわかっていない」と述べた。
同日、米疾病予防管理センター(CDC)は、電子タバコの使用による肺疾患の症例が530人になったと発表した。性別と年齢が確認できている373の症例のうち、67%が18歳から34歳で、16%は18歳以下だった。4分の3は男性だという。
さらに同日、米食品医薬品局(FDA)のたばこ製品センターのミッチェル・ ゼラー所長はメディアに対し、同局の犯罪捜査部(OCI)が、調査を開始していることを明かした。NBCによると、所長は「調査の焦点は、サプライチェーンとともに人々を病気にするものを特定することだ」と述べつつ、違法薬物を使用する人々の追求が目的ではないことを強調。「事実と疑問への答えを切実に必要としている」と語った。
CDCによると、患者に共通する特定の製品や物質は明らかになっていないが、報告された多くのケースで大麻物成分のテトラヒドロカンナビノール(THC)、またはTHCとニコチンの併用が認められているとしている。