中国本土で「スノープリンセス」の異名をとる人気フリースタイルスキーヤー、アイリーン・グー(Eileen Gu、谷愛凌)選手。抜群のルックスでモデル業もこなす彼女だが、若干18歳にして、年収はすでに女子スポーツ界のトップレベルに達しているという。
中国人の母とアメリカ人の父をもつグー選手はサンフランシスコ生まれ。2019年に、北京冬季五輪で中国代表として戦うと発表した。
大会では目覚ましい活躍を遂げ、新種目のビッグエアで初代女王に輝いた。15日にはスロープスタイルで銀メダルを獲得。18日の女子ハーフパイプ決勝でも優勝を果たした。
戦績も去ることながら、人気は目を見張るものがある。インスタグラムのフォロワーは120万人を超えており、中国版ツイッター「ウェイボ」のフォロワー数は500万人を超えるという。
中国語が堪能で、欧米と中国両方にアピールできることから、世界的なブランドパートナーと契約している。CNNによると、ベラ・ハディッドやケイト・モス、ヘイリー・ビーバーらを擁するモデルエージェンシー、IMGモデルに所属。ルイ・ヴィトンやヴィクトリア・シークレット、ティファニー、スイスの高級時計メーカーのIWC、エスティー・ローダーなど、世界的なブランドと契約を結んでいる。
中国版GQやElleのカバーを飾ったことがあるほか、国内のZ世代をターゲットにした雑誌「Vogue+」にゲスト編集者として加わるなど、ゲレンデ外でも八面六臂の活躍をしている。
なお中国は、2025年までに世界最大の高級品市場になることが予想されているという。
年収は女性アスリート3位?
Quartzは14日、マーケットリサーチ企業CBNDataのデータをもとに、グー選手の2021年の推定収入は3,140万ドル(36億円)だと報じた。
収入の大半はスポンサー企業によるものだという。現在のスポンサー数は23社で、昨年の16社から増加している。先述のグローバルブランドに加え、中国銀行、ANTA、JD.com、中国移動通信といった国内大手とも契約している。中国メディアの一部は、グー選手の契約料について、昨年の平均100万ドル(1億1,500万円)から、今年は約250万ドル(2億8,000万円)に跳ね上がったと伝えている。
フォーブス誌が1月に発表した女性アスリート年収ランキングによると、テニスの大坂なおみ(24)がトップで、5,730万ドル(66億円)。2位は同じくテニスのセレーナ・ウィリアムズ(40)で4,590万ドルだった。3位はセリーナの姉ビーナス(41)で1,130万ドルだった。
推定が正しければ、3,000万ドルを超えるグー選手はビーナスよりも上位に位置する。グー選手がランキングに含まれていない理由については、明らかにされていない。