かつてはオバマ氏を支持していたこともあったイーロン・マスク氏だが、次回の選挙では共和党に肩入れするかもしれない。
ツイッター買収騒動をめぐって連日ニュースを賑わせるなど「時の人」となっているマスク氏は16日、フロリダ州マイアミで開催されたテック・カンファレンスにオンラインで出演し、ツイッターのボットの問題から言論の自由、スペースXなど幅広いトピックについて語った。
冒頭でボットの問題に言及したマスク氏は、「なぜツイッターを買うのか、なぜそれほど重要なのか」と尋ねられると、「政治的観点から公平」だと感じるタウンスクエアが必要だと回答。アルゴリズムの透明性が保たれ、シャドーバンなどの手動による介入はユーザーに通知されるべきだと語った。
続けて「実際問題、ツイッターには極度に左派のバイアスがある」と主張。「言論の自由が健全な民主主義に重要だ」「言論の自由こそが大切だ」と買収の目的を語った。
自身の政治的立場については「中道」と強調した。「左派は、右派に乗っ取られると恐れているかもしれないが、穏健派による乗っ取りになる」と語った。一方で、これまで「圧倒的」に民主党に票を投じており、共和党に投票した記憶はないと述べつつ、「この選挙では、そうする」と話した。
発言が本気かどうか、明らかではないが、マスク氏は先月末、もともとリベラルの中道だった自身の立場が、リベラルが極端に左派化したことで、相対的に保守派に変化したとことを示すミームを投稿して、話題になった。
値下げ交渉の可能性も
マスク氏は13日、スパムや偽アカウントの数が、全ユーザー数の5%未満だと確認できるまで、「取引を一時保留する」と発表し、市場に衝撃を与えた。
ボットに関して、この日、「最低限でも20%存在する」と主張。買収総額は440億ドル(約5.6兆円)と報じられているが、これよりも低い価格で交渉することについて、「不可能ではない」と述べるなど、値下げ交渉の可能性を示唆した。