エプスタイン被告の自殺未遂時の監視映像が誤って消去

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ジェフリー・エプスタイン被告がマンハッタンの勾留施設で最初に自殺未遂をした際に、房の外部から撮影した監視カメラの映像が、誤って消去されていたことがわかった。

エプスタイン氏は昨年7月、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして起訴、メトロポリタン矯正センター(MCC)に勾留された。同氏は、7月23日に房内で自殺未遂をはかり、意識不明で負傷した状態で発見された。この後、一時的に自殺の可能性があるとして監視下に置かれた。しかし8月10日に再び首吊り自殺をはかり、死亡した。

映像は、自殺未遂時に同房者だったニコラス・タータグリオン(Nicholas Tartaglione)被告の弁護人が要求していた。元警察官の同氏はニューヨーク州ミドルタウンで4人を殺害したとして起訴、死刑になる可能性がある。タータグリオン被告は自殺未遂をしたエプスタイン氏の命を救ったと主張しており、弁護側は、映像が被告の道徳的性格を示す例として、死刑を免れる有利な証拠となると考えているという。

NBCによると、連邦検事は裁判官に対して、MCCが「MCCの別の階のビデオを誤って保存した。結果、2019年7月22-23日に被告の房の外部から撮影されたビデオは、もはや存在しない」と説明した。

さらにFBIは、技術的エラーにより、バックアップシステムにも保存されていないと結論づけたという。

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タータグリオン被告の弁護士、ブルース・バーケット氏は声明で「保存を要求しており、さらに要求がなくても保存されるべきビデオが破壊されたというのは、驚くべきことだ」と述べ、「さらに問題は、このビデオに関する一貫性のない様々な説明だ」と語った。複数メディアによると、先月の段階で、連邦検察はビデオを見つけることができないと連邦判事に説明していたという。

エプスタイン氏死亡を巡る陰謀説

エプスタイン氏は、ビル・クリントン元大統領やトランプ大統領など、大物とつながりがあったことで知られる。性取引の相手には、ヨーク公アンドリュー王子、ビル・リチャードソン元米国連大使、ハーバード大学ロースクールのアラン・ダーショウィッツ教授などの名が、被害者の証言から浮かんでいる。多くの署名人とのつながりから、死亡報道の直後から、口封じのために殺されたのではないかとの陰謀説が飛び交っていた。

ニューヨーク市検視局は、エプスタイン氏の死亡を首吊りによる自殺と断定しているが、自殺当日に看守2名が見回りを怠った上、監視カメラが作動していなかったことなど不可解な問題が浮上している。

また、エプスタイン氏の兄弟から検視の立会いを依頼された、病理学者で元ニューヨーク市監察医のマイケル・バーデン氏は、遺体から発見された骨折の跡から絞殺の可能性を指摘している。

同氏は昨年10月にFOXニュースに出演した際、「甲状軟骨、舌骨に3箇所の骨折があるが、自殺では非常にまれで、絞殺を示すものだ」と主張。また、検死当時、医師は自殺とするには証拠が不十分で、さらなる調査のために結論を保留していた述べ、自殺断定の経緯が不明瞭であること述べた。加えて、首絞めに使用されたシーツから採取したDNAについても明らかにされていないとするなど、検視局の結論に疑問を呈している。

Mashup Reporter 編集部
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