ニューヨーク州議会は10日、新型コロナウイルスのワクチンカードを偽造した場合、コンピューターの不正使用の罪にあたるとして、刑事罰を科す法案を可決した。
法案を提出したアナ・カプラン(Anna Kaplan)州上院議員(民主・スタテンアイランド)は「われわれは、人々が確実にワクチンを接種することで、集団免疫を獲得し、パンデミックを過去のものにしたいと願っている。ワクチンカードには、非常に意義がある」と述べ、フェイクカードの作成を阻止すると語った。
ワクチンの接種が始まって以来、米疾病対策センターのロゴが印字された偽のワクチンカードが、アマゾンやEtsyなどのマーケットプレース、テレグラムといったSNSを通じて不正に販売されてきた。連邦捜査局は3月、政府機関のロゴの不正使用は、犯罪にあたると警告している。
ニューヨーク州ではコンサート会場や競技場など様々な場面で、ワクチン完了済みの証拠が求められる機会が増えている。法案は、カードの偽造が違法であることを周知する目的もある。
ロングアイランドでは5月、60枚以上の偽のワクチンカードを所持していた21歳の男が、「偽造証券の所持」などの罪で逮捕・起訴された。男は家族や友人と使用する予定だったと警察に語っている。