X世代の多くは退職後の貯蓄が足らず老後が「悪夢」に、米研究

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典型的なX世代の家庭が退職後に用意している貯蓄額の中央値は、わずか4万ドル(約550万円)で、下位半数は、数千ドルであることがわかった。国立退職保障研究所(NIRS)が明らかにした。

X世代は1965年から1980年の間に生まれた人とされ、年齢にすると58歳から43歳、国民の約20%の6,400万人に相当する。

同研究所は、X世代は「先輩世代のベビーブーマーに大きな恩恵を与えた戦後の好景気の陰」で育ち、「米国が石油危機、スタグフレーション、ウォーターゲート危機後の幻滅感の高まりと格闘しながら、人格形成気を過ごした」と説明。ベビーブーマーとミレニアル世代が研究者やメディアの注目を集める一方で、X世代は「忘れられた世代」であり、報告書は退職準備という点での見落としを正すことにあると目的を述べている。

典型的なX世代の世帯が持つ退職後の貯蓄は、平均値が24万ドルに対して、中央値は4万ドルだった。

下位半数は数千ドル程度で、さらに貯蓄ゼロの世帯は28%に上ることも明らかになった。

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NIRSのダン・ドゥーマン事務局長は「ほとんどのX世代は年金制度に加入しておらず、幾多の経済危機を経験し、賃金はインフレに追いつかず、コストは上昇している」とした上で、「退職というアメリカンドリームは、多くのX世代にとって悪夢となりそうだ」と指摘。

X世代で年金制度に加入しているのはわずか14%で、職場で退職金制度に加入しているのは約半数にすぎないという。

「X世代の大部分は、老後のための貯蓄をほとんど何もしておらず、貯蓄している人の大半は、現在の生活水準で老後を送れる貯蓄目標額に近づいていない。貯蓄を増やすには時間がかかり、社会保障だけでは十分な退職所得は得られない」と述べ、「早急な軌道修正が重要」と警鐘を鳴らした。

Mashup Reporter 編集部
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