6日、第76回ゴールデングローブ賞(Golden Globe Awards)のノミネート作品が発表された。ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)会員が選定するグローブ賞受賞作品は、2月24日に開催されるアカデミー賞の行方を占う上でも注目度が高い。
最多ノミネート作品は?
最多ノミネート作品は、アダム・マッケイ(Adam McKay)監督のディック・チェイニー副大統領の伝記映画『バイス』(VICE)。
ミュージカル・コメディ部門で作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞(クリスチャン・ベール)、助演女優賞 (エイミー・アダムス)、助演男優賞(サム・ロックウェル)の最多6部門にノミネートを果たした。
批評家間で賛否が分かれる『バイス』は25日全米公開される。
ブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)監督の『アリー/ スター誕生』(A Star Is Born)、ヨルゴス・ランティモス監督の宮廷コメディ『女王陛下のお気に入り』(The Favourite)、ピーター・ファレリー(Peter Farrelly)監督の『グリーン・ブック』(Green Book)は、それぞれ5部門にノミネートされた。
テレビ部門では、FXの『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』(The Assassination of Gianni Versace: American Crime Story)がドラマ部門作品賞を含む最多4部門にノミネートされている。
注目作品
アジア系スタッフとキャストを起用し、大ヒットを記録したワーナーの『クレイジー・リッチ!』(Crazy Rich Asians)は、ミュージカル・コメディ部門の作品賞と、コンスタンス・ウー(Constance Wu)の主演女優賞の2部門でノミネート。
『ラ・ラ・ランド』のダミアン・チャゼル監督によるニール・アームストロングの伝記映画『ファースト・マン』(First Man)は、クレア・フォイ(Claire Foy)とジャスティン・ハーウィッツ(Justin Hurwitz)が作曲賞にノミネート。
ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuarón)監督のネットフリックス作品『ローマ』(Roma)は、外国語映画賞と監督賞、脚本賞にノミネートされている。『ローマ』は12月14日より全世界600館で上映され、同時にストリーミング配信される。
カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督の『万引き家族』(Shoplifters)が外国語映画賞に、アニメーション映画賞で細田守監督の『未来のミライ』(Mirai)がノミネートされた。
ブラッドリー・クーパーが初監督と主演を務める『アリー/ スター誕生』は、ドラマ部門作品賞と主演男優賞。さらに女優デビューを果たしたレディー・ガガが主演女優賞と主題歌賞にノミネートされた。オリジナルの『スター誕生』(1976)はミュージカル・コメディ部門で作品賞を受賞したが、リメイク作品は、ドラマ部門でノミネートされている。
12月9日米公開のディズニー映画『メリー・ポピンズリターンズ』(Mary Poppins Returns)は、ミュージカル・コメディ部門で作品賞と主演女優賞(エミリー・ブラント)、主演男優賞(リン=マニュエル・ミランダ)、作曲賞(マーク・シャイマン)にノミネート。
全世界でヒット中のクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』(Bohemian Rhapsody)は、ドラマ部門の作品賞に、リードボーカルのフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレック(Rami Malek)が主演男優賞にノミネート。
今回FOXスタジオは合計25部門でノミネートされた。ディズニーが713億ドル(8兆円)で買収を予定しており、両社を合わせると34部門でノミネートを果たした。
アフリカ系アメリカ人をキャストやスタッフに起用したマーベルの大ヒット映画『ブラックパンサー』(Black Panther)は、ドラマ部門の作品賞、作曲賞、主題歌賞にノミネートされた。
ニューヨークを舞台としたアマゾンのストリーミングコメディ『マーベラス・ミセス・メイゼル』(The Marvelous Mrs. Maisel)は、テレビドラマ部門のミュージカル・コメディ部門作品賞など合計3部門でノミネートを果たした。
授賞式はいつ?
授賞式は来年1月6日、アンディ・サムバーグ(Andy Samberg)とサンドラ・オー(Sandra Oh)が司会を務め、ビバリーヒルズホテルで開催され、NBCで放映される。
ノミネート一覧