イタリアの高級ブランド、グッチ(Gucci)のセーターがブラックフェイスを連想させるとして、SNSで炎上。ブランドが販売を取りやめ、謝罪する事態となった。
問題のセーターは、顔の半分ほどを覆うことができるハイネックが特徴のバラクラバ風のデザインで、口の周りに赤く大きな唇を連想させるカットアウトが施されている。商品説明によると、ビンテージのスキーマスクに着想を得たデザインで、2018年秋冬コレクションの一環として890ドルで販売されていた。
あるツイッターユーザーは、この商品画像に「祝黒人歴史月間」とつけて投稿。たちまち多くのコメントが寄せられた。
非難を受け、グッチは6日、謝罪声明を発表。
「ウールのバラクラバジャンパーによって侮辱を与えたとことを、深くお詫び申し上げます。」と謝罪し、直ちにオンラインまたは実店舗での販売を取りやめたことを発表。続けて「我々は多様性を根本的な価値であると考え、すべての意思決定において、多様性を一番に考え、支持、尊敬している。」と語り、「この出来事を力強い教訓とする」と述べた。
多様性を「基本的価値」と述べるグッチだが、製品化の過程で、なぜ問題に気がつくことができないのか、疑問視する声も多い。
「これが良くないってわかるまで、どれだけ多くの人の判断を通過してきたのよ。世の中にとって明らかに間違っているものを意思決定者が問題なしと判断した後で、いつも会社が謝罪するのはおかしなことね。黒人のスタッフは0っていうことで間違いないわよね」
ブラックフェイスなどの人種差別問題で炎上しているのはグッチだけではない。
昨年12月には、プラダ(Prada)のキャンペーンキャラクターがブラックフェイスを連想させるとして、非難が殺到。ブランド側はブラックフェイスではないとしつつ、謝罪し、キャラクターの使用を中止した。