6日、ラグジュアリーブランド、グッチ(Gucci)が、ソーホーのウースターストリート(Wooster Street)にフラッグシップ店をオープンした。同ブランドがSoHoに出店するのは初めてとなる。
SoHo店の売り場面積は約1万平方フィート。ブリックウォールに囲まれた開放感のあるスペースで、ウィメンズとメンズウェア、シューズ、ジュエリー、ホームコレクションが販売されている。ディスプレイには、アンティーク家具を多様し、華やかなスパンコールや刺繍などを施したグッチの商品が、家のクローゼットのように陳列されている。
販売される商品は、スニーカーやフーディなどのストリートスタイルから、ラグジュアリーなドレスやジュエリーまで幅広いカテゴリーのアイテムが並ぶ。今回、ハーレムの伝説の仕立て屋、ダッパー・ダン(Dapper Dan)氏との初コレクションも発売された。秋冬シーズン以降の発売に先駆け、同店限定となる。
ミレニアルがターゲット
グッチは、新たな店舗を「体験的な小売り店」と位置付けている。チーフ・エグゼクティブのマルコ・ビサーリ (Marco Bizzarri)氏は、ミレニアル世代のことを「極端に単純化」(oversimplification)したオンラインのみの世代と呼び、彼らは「小売店で買い物するのは、楽しくないと思っている」と、businessoffashionのインタビューに回答している。
店の構想は「キャンディーショップにアイデアを得た。来て、ピックアップし、楽しむ」ための場所だという。顧客がオンラインで買い物をする代わりに、来店するための理由を提供し、「発見することのワクワク感」を喚起させたいと述べている。「店を出た後も、エナジーやグッチの持つパッションを感じてもらえると、顧客はロイヤリティーを感じるようになる。他店ではできない体験をすることで、長く残る印象を作り出すことが、この店のゴールだ。」と語っている。
ダッパーダン・コレクション
業績好調のグッチ
グッチを運営するケリング(Kering)社は、第1四半期の収益が昨年に比べて50%増加したと先月発表を行っており、好調な業績を達成している。
グッチは、クリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレ氏の美学を反映した店舗へのリノベーションを進めており、約半数が完了している。SoHo店のオープンは、同社が進める小売店戦略の一部となっている。
GUCCI SoHo
63 Wooster St, New York, NY 10012
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ダッパー・ダンと、グッチのクリエイティブディレクター、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)氏は作品のコピーライトを巡り、紛争が勃発していたが、最終的には、ハーレムにダン氏のアトリエが再オープンし、ダン氏とのコラボレーション・コレクションを発表するに至った。