ヘンリー王子とメーガン妃の子供、アーチー君(3歳)とリリベットちゃん(1歳)は近く、正式に王子および王女となるが、殿下または妃殿下(His またはHer Royal Highness、HRH)の敬称は得られない見込みだという。英紙サンが情報筋の話を元に伝えた。
王室では先週、緊迫した議論が交わされ、チャールズ新国王は特許状を発行し、カリフォルニア州モンテシートに暮らす孫二人に王子と王女の称号を付与することに同意したという。
この一方、情報筋は同紙に「彼らは女王が死去してから執拗になった」と話しつつ、「アーチーとリリベットがHRHの敬称を得られないことに、激怒している」と、HRHが拒否されたことを明かした。また「王室として働いていないから、殿下にはなれない」と、拒否の理由を加えた。
ちなみに夫妻自身は、2020年に王室を離脱した際、王室との合意の一環で、HRHの使用を放棄している。
二人は以前から、子供たちが称号を得られない可能性に懸念を示しており、昨年のオプラ・ウィンフリーとのインタビューでは、王室の人種差別が原因との考えを示し、話題となった。このインタビューの後、離脱後に生じた両者の溝が、さらに深まったと伝えられている。
デイリーメールによると、1917年に国王ジョージ5世が改めた規則では、王子・王女の称号とHRHの敬称は「王国の君主の子供、君主の息子の子供およびプリンス・オブ・ウェールズの長男の長男」に与えられる。エリザベス女王の在位中、ジョージ王子までがこれに該当したが、女王はこれを変更し、シャーロット王女とルイ王子まで拡大した。
女王が死去し、チャールズ皇太子が国王になったことは、規則上、アーチー君とリリベットちゃんも王子、王女の称号とHRHの敬称を得る資格があることを意味する。
CNNによると、HRHの称号を持つことは、君主の代理を務めるなどの公務を行うことが期待される。代わりに君主の公的資金の一部や警護が提供される。公務から退く場合、使用を止めるよう求められることがあるが、最近の例では、ヘンリー王子とメーガン妃のほかに、アンドルー王子がこれにあたる。故ダイアナ妃のように離婚した場合は、剥奪される。プライベートな生活を優先して、辞退する王族もいるという。
ヘンリー王子とメーガン妃はまた、話し合いの最中、ベアトリス王女とユージェニー王女は公務を行っていないがHRHを保持していると反論したという。
なお王室のホームページでは現在、二人の王位継承順位は6位と7位に変更されたが、称号は変更されておらず、「Master Archie Mountbatten-Windsor」と「Miss Lilibet Mountbatten-Windsor」とされている。