30日、プーチン大統領はウクライナ東・南部4州をロシアに併合すると宣言したが、日を同じくして、このうちの一つヘルソン州で、ロシアが送り込んだ高官が、ウクライナ軍によるピンポイント攻撃を受け、死亡したことがわかった。タス通信が伝えた。
死亡したのは、ロシアが一方的に設置した軍民行政府のアレクセイ・カテリニチェフ第一副長官。攻撃に使用されたのは、米国がウクライナに供給した高機動ロケット砲システム「ハイマース」で、同政府のキリル・ストレモウソフ副長官は、カテリニチェフ氏の住宅に2つのミサイルが着弾し、死亡したと明らかにした。
ロシア連邦市民会議所のメンバー、アレクサンダー・マルケヴィッチ氏によると、カテリニチェフ氏は、ロシア国境警備隊と連邦保安庁(FSB)の様々な部門に25年間務めた。現職についたのはわずか1ヶ月半前のことだったという。
ヘルソンでロシアが任命した高官がハイマースの標的になるのは、初めてではない。
9月16日、RIAノーボスチ通信は、ヘルソン中心部がハイマースによるミサイル攻撃を受け、1人が死亡、1人が負傷したと伝えた。
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ミサイルは5つ発射され、一つは行政の建物に命中した。軍民行政府のエカテリーナ・グバレバ副長官は、当時、建物内で市長と各地区長との会合が行われている最中だったと明らかにしている。
25日には、中心部にあるホテルが、ハイマースによるミサイル攻撃を受け、ウクライナ最高議会の元議員、アレクセイ・ジュラフコ氏を含む少なくとも二人が死亡したと報じられた。