2024年の選挙戦が本格化するにつれ、セレブたちの立場表明にも注目が集まる。
バイデン派とトランプ派の両方が最も注視しているのは間違いなくテイラー・スウィフトの動向だろう。
若者から絶大な人気を誇るテイラーは、2020年はバイデン氏を支持したが、今年はまだどちらに肩入れするのかを明らかにしていない。バイデン陣営は、テイラーからの支持表明を強く欲していると報じられている。一方で、鶴の一声を警戒する保守派のパーソナリティからは「政治に関与するな」といった牽制の言葉が飛んでいる。
セレブの中には、トランプ氏を嫌うあまり再当選しようものなら国を捨てる覚悟を宣言する者もいる。
歌手で女優のバーブラ・ストライサンドは昨年11月、コメディ番組のインタビューで、トランプ氏がホワイトハウスに返り咲いた場合、「私は出て行く。この国には住んでいられない」と明言。イギリスに移住する意向を語った。
ちなみにバーブラは2016年にも国外に逃れる考えを示していた。大統領選を前にオーストラリアの60ミニッツに出演し、「彼には一つも事実なんてものがない。わからない、信じられない。受け入れてくれるならば、あなた方の国かカナダに行く」と宣言した。8年が経って行き先が変わったのはなぜだろうか。
シェールも二度目の移住を表明した一人。昨年10月の英紙ガーディアンの取材に、トランプ氏が勝利したら「今度こそ(国を)去る」と決意を語った。前回は海外どころか地球を去って木星に移り住むとしていた。
2016年は上記2人以外にも数々のセレブが米国と訣別する意気込みを表明していた。
ラッパーのスヌープ・ドッグはインスタグラムでカナダ出身のドレイクに不動産のアドバイスを求めていた。しかし今年は姿勢を一変。トランプ氏が仲間に恩赦を与えたことを理由に、「ドナルド・トランプに対して愛と尊敬しかない」とトランプ支持者に変わった。
バーニー・サンダース支持からヒラリー・クリントン支持へと変わった歌手のマイリー・サイラスは当時、「これが私の大統領ならば引っ越す」と宣言し、「心に思っていないことは言わない」と約束した。トランプ氏が当選すると、ツイッターに投稿した動画で、号泣しながら「ドナルド・トランプ、私はあなたを受け入れる。あなたがアメリカ合衆国の大統領。希望を抱いていたいから」と述べ、国民に心を開くよう呼びかけた。
コメディ俳優のエイミー・シューマーは、BBCのインタビューでスペイン移住を示唆していた。「私の演技は変わるでしょう。スペインかどこかに引っ越すからスペイン語の勉強をしなくてはならない」と話し、「もしトランプが勝つならば、私の理解を超えている。クレイジーすぎるわ」と語っていた。2022年にブルックリンのタウンハウスを購入したと報じられており、ニューヨークで中絶の権利を訴えるデモにも参加するなどしている。
サミュエル・L・ジャクソンは「もしあの野郎が大統領になったら、南アフリカに移動してやる」と豪語したが、その後、アフリカに引っ越した報告は聞かれない。
ブライアン・クランストンも「間違いなく引っ越しする」と述べ、「そんなことが起きるのは、私にとって現実ではないが、そうならないことを神に願っている」と話していた。その後、トランプ氏勝利の一報を受け、「この結果にショックで失望しているが、次期大統領が傷ついたこの国を一つにするために尽力することを期待している。 成功を心から祈っている」と希望を語った。
このほかに国外への脱出を示唆しながら思いとどまった中には、チェルシー・ハンドラー、ウーピー・ゴールドバーグ、レイブン・シモーネ、キーガン=マイケル・キー、歌手のNE-YOといった数々の著名人がいる。