ジョージア州における2020年選挙介入事件をめぐって起訴されたトランプ陣営の元弁護士ジェナ・エリス氏は24日、有罪答弁を行い、トランプ氏の代理人を引き受けたことに後悔の念を滲ませた。
エリス氏は「選挙結果に対して異議を唱えることは公正かつ合法的に追求されるべきだと信じ、トランプ氏を代表することに全力を尽くした」と振り返る一方、投票不正に関する情報は「私よりも長年の経験を持つ弁護士を含む他の人たちに依存した」と説明した。
NPRによると、罪状は2020年12月3日に出席したジョージア州議会の上院司法委員会の公聴会に端を発するもので、本人は発言しなかったが、共同被告となっているルディ・ジュリアーニ氏やレイ・スミス氏は議員らに対して、未成年者や重罪犯、死者など数万人が投票したと根拠のない主張を展開した。検察は、これらの証言はバイデン氏の勝利を無視するよう説得する意図があったとしており、エリス氏はそれを助けたことを認めた。
エリス氏は、自身の落ち度について、他の弁護士の主張の真偽を確認しなかったとことにあり、「選挙への異議を申し立てようとする猛烈なペースの中で、デューデリジェンスを怠った」と限定しつつ、「今知っていることを当時知っていたならば、ドナルド・トランプの代理人を断っていた」「この経験を深い後悔とともに思い出している」と涙ながらに語った。
エリス氏は司法取引により、検察と5年間の保護観察処分を受け、5,000ドルの罰金を支払うこと、ジョージア州民に謝罪文を書くことに同意した。さらに今後、残りの共同被告の裁判で、証言を提供することが求められる。
8月にトランプ氏と18人が起訴されたジョージアの事件で、エリス氏を含め4人が有罪を認めた。先週はクラーケン弁護士こと、シドニー・パウエル氏、ケネス・チェスブロ氏が検察に寝返った。 一方、ジュリアーニ氏は無実を主張しており、トランプ氏はいまだに投票不正の主張を貫き、訴追を「政治的な魔女狩り」などと非難を続けている。