大ヒット公開中の映画『ジョーカー』(Joker)のロケ地で使用されたニューヨーク市ブロンクスの階段が、新たな観光スポットとして脚光を浴びている。
「ジョーカー階段」(Joker Stairs)は、フォアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)演じるアーサーが帰宅する場面や、ゲイリー・グリッターの「Rock and Roll Part 2」に合わせて、ジョーカー姿でダンスをする象徴的なシーンで登場する。
ニューヨークタイムズによると、トッド・フィリップス(Todd Phillips)監督は当初、当初『アメリカン・ギャングスター』(American Gangster)に登場した階段を撮影に使用する予定だったという。ロケハンを担当したアーロン・ハーウィッツ(Aaron Hurvitz)氏が実際に行ってみると、階段は舗装されており、80年代の”ゴッサムシティ”感がなかったため断念したと語った。ニューヨークに複数存在するステップ・ストリートの中から、ブロンクスのハイブリッジ(Highbridge)にある132段の階段が選ばれた。
ジョーカー階段の行き方
最寄り駅は「ヤンキースタジアム」駅から一つ先の急行4番線の「167 ストリート・ステーション」 。階段の場所は、シェイクスピア(Shakespeare)とジェローム (Jerome)アベニューの交差地点近くで、駅西側から徒歩数分の場所にある。
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公開から1カ月後の週末も記念撮影をする人で賑わっていた。中には、ジョーカーのメイクや仮面をかぶったり、ダンスをしながら撮影に興じる人も。フランスや韓国など海外からの観光客も訪れていた。ワシントンDCにあるジョージタウンの『エクソシスト』(Exorcist)階段、フィラデルフィア美術館の『ロッキー』(Rocky)階段と並んで、世界的な観光名所となりつつあるようだ。
週末の昼間は多くの観光客で賑わっていたが、住民の中には快く思っていない人もいるようだ。階段の上から、「写真だけを取りに来るなら、ここから出てけ!観光客はヤンキースタジアムへ行け」と怒鳴りながら、卵を投げつける動画がSNSに投稿され、話題となっている。
なお、ブロンクスのルーベン・ディアス(Ruben Diaz)区長は、ジョーカー階段を訪れるファンに対し、この機会にブロンクスの他のエリアも散策して欲しいと呼びかけている。