全米で最も有名なニューヨークチーズケーキを販売する老舗レストラン「ジュニアズ・チーズケーキ」のオーナー、アラン・ローゼン(Alan Rosen)氏が、ニューヨーク市長選への出馬に意欲を示した。
24日、Foxビジネスの番組に出演したローゼン氏は、先日マンハッタンで起きた刺傷事件を振り返り、ホームレスや移民の増加、司法制度改革などの問題点を指摘。「人々は法と秩序や清潔な街、地下鉄で安全に通勤できる街を求めているが、(事件が)あまりに頻繁に起きているため、鈍感になっている」と述べ、「市長が発表する統計如何に関わらず、生活の質は間違いなく悪化している。全てのニューヨーカーが同意するだろう。もうウンザリだ」と現政権への不満を示した。
「はっきり言って、政治家と政策はかけ離れてしまった」と述べ、「政府はより実務的なアプローチを取る時だ、市民の質問に答え、決断し、日々前進すべきだ。問題を解決するために最初にすべきことは、問題であると認めるべきだ」と主張した。
党派について尋ねられると、「穏健派の共和党員」と回答。来年行われるニューヨーク市長選への出馬について、「政治的かつ世間の関心度合いを測っている」段階だとして、明言を避けたものの、市長に就任した際は「“ホスピタリティ・メイヤー”となって、あらゆる職業や階層の人々のマネジメントを行いたい」と抱負を語った。
ジュニアズの創業は1950年。ローゼン氏の祖父ハリー氏が、ブルックリンにユダヤ系のデリカテッセンをオープンした。共和党のルディ・ジュリアーニ元市長は1999年、故ローゼン氏の功績を称え、店のある通りを「ハリー・ローゼン・ウェイ、チーズケーキ・コーナー」と命名している。
民主党の政治家との関わりも深く、店内にはオバマ元大統領やクリントン夫妻、ブルームバーグ元ニューヨーク市長が訪れた際の記念写真が飾られている。タイムズスクエアに新店舗をオープンした際には、ビル・デブラシオ前市長も祝福に訪れた。