司法省は15日、ロシアの米大統領選介入疑惑の捜査に関し、ロバート・モラー特別検察官のレポートを木曜朝(18日)に公表することを発表した。米複数メディアが報じた。
レポートは、モラー検察官が3月22日にウィリアム・バー司法長官に提出したもので、受領の2日後、バー長官は「主たる結論」として、レポートの要点をまとめた書簡を上下両院の司法委員会リーダーらに送付していた。
バー長官による主たる結論は以下の2点
・捜査からは、トランプ陣営またはその関係者が、2016年米大統領選挙に影響を与えるためロシアと共謀を図った、または協力したという点は見つからなかった
・特別検察官の捜査から得られた証拠は、大統領が司法妨害の罪を犯したことを立証するに充分ではなかった。
バー長官によると、司法妨害に関し、特別検察官は「大統領が犯罪を犯したことを結論づけないが、無罪とするものでもない」と報告していたが、法律顧問室を含む司法省高官らと相談した結果、ロッド・ローゼンスタイン(Rod Rosenstein)副司法長官と自身で、上記の結論に至ったと報告している。
レポートは400ページに及ぶといい、検察官が発見した事実や証拠、結論に到る検察の法的分析が含まれると考えられる。
バー長官は、大陪審や外国諜報機関、進行中の捜査に関する情報、さらに「周辺の第三者のプライバシーや評判を過度に侵害する」情報について、編集を行い、公にしない意向を述べている。なお、4番目の「第三者」については私人であるとし、公人は該当しないことを、議会公聴会で明らかにしている。
トランプ大統領に指名されたバー長官が、大統領に不利となる情報を隠そうとすることを懸念する民主党議員からは、モラー特別検察官の公聴会招聘を求める声が上がっている。
トランプ大統領は同日、モラーと司法長官によって共謀と司法妨害がなかったことは結論づけられていると述べ、「これらは、不誠実なヒラリー、民主党全国委員会や汚い警官らによる犯罪だ。捜査官を捜査しろ」とツイートした。ロシア捜査が