性的暴行疑惑でトップ俳優の座から転落したケビン・スペイシーが、英国の有名司会ピアース・モーガンのYouTube番組に出演。2002年にクリントン元大統領のアフリカ訪問に同行した際、「若い娘たち」が故ジェフリー・エプスタインの飛行機に同乗していたと明らかにした。
2002年9月、クリントン氏(当時56歳)は、クリントン財団の人道支援に関するプロジェクトの一環で、エプスタインのジェット機でニューヨークからアフリカに向かった。スペイシー氏の説明によると、渡航は8日間の計画で、ガーナ、モザンビーク、ジンバブエ、ルワンダ、南アフリカ共和国の各都市を訪問。その後、トニー・ブレア英首相の招待により、演説のために英国を訪れた。英国滞在中、クリントン氏から誘われてバッキンガム宮殿を訪れ、そこでアンドルー王子と初めて面会した。
バッキンガム宮殿では、エプスタインの性犯罪の共犯者で、現在米国の刑務所に収監中のギレーヌ・マクスウェルと一緒に王座に座る写真が撮影されている。
スペイシーはエプスタインおよびマクスウェルとの関係について、当時面識がなく、エプスタイン所有の飛行機であったことや二人が同乗していたことも後から知ったと説明。「私は彼を知らなかったし、彼と時間を過ごしてもいない。私は一緒にいるべきであったクリントン財団の人々とともにいた」と語った。バッキンガム宮殿の王座の写真について、「彼女は私の隣に座った多くの人々の一人」で、「私は彼女となんの関係もなかったし、彼とも関係がなかった」と強調した。
知識がなかったとする一方、「私はこの男(エプスタイン)のそばにいたくなかった。なぜなら、これらの若い少女たちがいて、この南アフリカ旅行において彼が大統領にとってリスクになると感じたからだ。私たちは、いったいこの男は誰だと感じていた」と明かした。
モーガンから、少女たちが機内にいたのかと確認されると、「フライトに若い少女らがいた」と明言した。
自身がエプスタインの所有する島を訪れた噂があることについて、「私はジェフリー・エプスタインの島に一度も行ったことがないし、彼を知らなかった。バッキンガム宮殿の朝以降、彼または彼女と一度も会っていない」と、改めて否定した。
クリントン氏はエプスタインの飛行機を使用したことを認めている。2019年に報道官を通じて発表した声明では、2002年と2003年に行なったヨーロッパ、アジア、2度のアフリカ旅行で合計4回使用したと説明。さらに、2002年にハーレムにあるエプスタインのオフィスとマンハッタンの家を訪れたことがあると明らかにした。ただし、ヴァージン諸島にあるエプスタインのプライベート島は訪問したことはないとしている。
スペイシーは2017年から数々の性的不正行為に関する疑惑が浮上。米英で起訴されたが、起訴取り下げ、または無罪を勝ち取っている。ただし現在も、2008年に性的暴行を受けたとする男性との民事訴訟が続いている。