1933年米国公開の特撮映画『キングコング』(King Kong) が、ブロードウェイミュージカルとして、2018年秋に上演されることが決定した。
舞台版キングコングは、クレイグ・ルーカス(Craig Lucas)による脚本により、2013年オーストラリアのメルボルンでプレミア上演されている。オーストラリアにおける演劇界で最も権威のあるヘルプマンアワード(Helpman Awards)で、8部門にノミネートされ、4部門を受賞した。
2013年に上演されたオーストラリアでの舞台シーン
ブロードウェイでの舞台化に関しては、2010年に既にアナウンスされていたが、その後延期が決定。上演される年についても情報が途絶えていたが、この度、2018年秋にオープニングを迎えることが発表された。
プロダクションは、日本でも開催されたアリーナでの恐竜ライブ『ウォーキング・ウィズ・ダイナソー』(Walking With Dinosaurs)を手がけたオーストラリアのGlobal Creatures(グローバル・クリーチャーズ社)。CEO兼プロデューサーのキャメロン・パロヴィック氏(Carmen Pavlovic)と、大ヒットミュージカル『ハロー・ドリー!』(Hello, Dolly!)や、『ディア・エヴァン・ハンセン』(Dear Evan Hansen)をプロデュースするロイ・ファーマン氏(Roy Furman)の両プロデューサーが、声明を発表し、監督や脚本などの新たなスタッフを発表した。
脚本を担当するのは、ジャック・ソーン(Jack Thorne)。舞台版『ハリー・ポッターと呪いの子』(Harry Potter and the Cursed Child)を執筆した人気脚本家が起用された。ハリーポッターは、英国演劇界で最も権威のあるローレンス・オリヴィエ賞で、作品賞を含む史上最多の9部門を昨年受賞している。
監督と振付は、ドリュー・マクオニー(Drew McOnie)が担当。オリヴィエ賞受賞作品『イン・ザ・ハイツ』(In the Heights)や、『ジーザス・クライスト・スーパースター』 (Jesus Christ Superstar) のロンドン公演のプロダクションや、バズ・ラーマン監督の舞台化作品『ダンシング・ヒーロー』(Strictly Ballroom The Musical)の英国プレミアを監督した。
音楽は、当初から同プロジェクトに関わっていた、英国の作曲家マリウス・デ・ヴリーズ(Marius de Vries)が担当。U2やマドンナやのアルバムなどを手がける名プロデューサーで、これまでにグラミー賞に4度ノミネートされている。また、アカデミー賞受賞作品『ラ・ラ・ランド』や、『ムーラン・ルージュ』、『ロミオ&ジュリエット』などの映画音楽を手がけている。
作詞には、舞台『ビートルジュース』を手がけたオーストラリアの音楽家、エディー・パーフェクト(Eddie Perfect)が今回新たに加わった。
映画版のキングコングは、ピーター・ジャクソン監督らにより、過去に何度もリメイクされているが、ブロードウェイ版は、1933年のオリジナル作品をベースに描かれる予定。2016年に劇場公開された映画のストーリーは含まないという。
場所は、現在リバイバル・ミュージカルの『ミス・サイゴン』が上演中の「ブロードウェイ・シアター」で上演される。
来年は、本作をはじめ、ディズニーの『アナと雪の女王』(Frozen)や、劇場版『ハリーポッター』などのブロックバスター作品がブロードウェイに続々登場する。
ブロードウェイ『キングコング』(King Kong)
Broadway Theatre
1681 Broadway New York, NY 10019
2018年秋上演予定
公式サイト http://kingkongaliveonbroadway.com