米司法省は5日、多額の現金取引をした客の報告を怠っていたカジノ場が、50万ドル(5,500万円)の罰金の支払いに同意したと発表した。
発表によると、客は中国籍の人物で、名前は明かされていない。2016年にロサンゼルスにある「バイシクル・ホテル&カジノ」を、8ヶ月間にわたっておよそ100回訪れた。
この人物は、連日VIPルームに入り浸り、バカラゲームをプレーしたという。多額の現金をダッフルバッグに入れて持ち運んでおり、チップの購入や現金化はアシスタントが行なっていた。取引額の合計は1億ドル(110億円)を超えたという。
バイシクル・ホテルは、これらの現金取引を、アシスタントの名前で当局に報告していたほか、「疑わしい取引報告」の提出を怠ったという。
カジノには、マネーロンダリングを防止するため、銀行秘密法(BSA)によりこれらの報告書の提出が義務付けられているという。
司法省はバイシクル・ホテルとNPA(訴追免除合意)を締結。この合意のもと、ホテル側はこの客から得た収入に相当する50万ドルの罰金の支払い、より厳格な審査および報告義務に従うことに同意したとしている。