発売開始から数年で市場から消えた少女人形が、コレクターの間で人気だという。
レアアイテムとしてeBayなどで取引されているのはハズブロが1965年にバービーに対抗して投入した「Little Miss No Name」。大きな茶色い目にボサボサの髪、裸足に服は麻袋といった出立ちで、文字どおり名前もなければ家もないという、ホームレスの少女人形として売られていた。
オリジナルボックスは雪の街角をイメージしたもので、「愛してくれる人を求めています。遊び方を学びたい。おうちに連れて帰って、私の涙を拭いてください」と少女の切なる願いが記されている。eBayでは現在、ボックス入りのものが800ドル前後で販売されている。
Youtubeには製品レビュー動画に加えて、Little Miss No Nameを使ったホラー風ショートムービーも投稿されている。
Toytalesによると、人形は大きな瞳の人物画で知られるマーガレット・キーンの作風からインスピレーションを得てデザインされた。悲しい表情は片方の目の下に差し込めるプラスチックの涙によって強調され、手を伸ばすと物乞いをしているように作られているという。バービーと正反対のストーリー性を売りにした人形はわずか数年で棚から消えたが、その間、ホットチョコレートミックスとクロスプロモーションするなどのマーケティングも行われていたという。
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