米大手百貨店のメイシーズ(Macy’s)は21日、2020会計年度末までに毛皮の販売を終了すると発表した。
同社は、メイシーズとブルーミングデールズ(Bloomingdale’s)のPBブランドのほか、パートナーブランドの毛皮製品の販売も終了すると発表。メイシーズ・バックステージやブルーミングデールズ・ザ・アウトレットといったオフプライスストアの販売も停止する。さらに、毛皮製品のケアや修繕サービス、リファービッシュ製品を扱う”Fur Vaults”も終了すると発表した。
ジェフ・ジェネット最高経営責任者は声明で「過去2年間、顧客とブランドのトレンドを注意深く追い、顧客の声に耳を傾けるとともに、毛皮の代替品のリサーチを行ってきた。」と述べ、「メイシーズのプライベートブランドはすでにファー・フリーだが、これをメイシーズすべてに拡大するのは、自然の流れだ」と語った。
同社の決定に対し、米国人道協会(Humane Society of the United States)のキティ・ブロック代表は賛辞を述べるとともに「この発表は、数え切れないほど多くの消費者の見解と一致している。他の小売も追随するべきだ」と語った。
これまで、バーバリー、アルマーニ、ベルサーチ、グッチ、シャネル、プラダなど、多くの有名ブランドが毛皮製品の製造および販売の中止を発表している。行政では、昨年、サンフランシスコが主要都市として初めて毛皮の販売を禁止。その後、バークレー、ロサンゼルスでも同様の規制を実施するなど、動きが拡大している。さらに今月13日、カリフォルニア州で毛皮の製造、販売を禁止する法案が、州として初めて成立した。なお、ニューヨーク市では今年3月に毛皮販売禁止法案が提出されたが、採決に至っていない。
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