EconomistとYouGovによる最新の世論調査で、過半数が、学校教師や管理者が武装することを支持していることがわかった。
調査は24日に起きたテキサス州の小学校銃乱射事件後、5月28日から31日にかけて、18歳以上を対象にインターネットで実施。1,500人から回答を得た。
事件ではユバルディにあるロブ・エレメンタリー・スクールの児童19人と教師2人が死亡した。容疑者のサルバドール・ラモス(18歳)は、国境警備隊の戦術チームによって殺害された。
「学校教師と管理者に、学校で武装する選択を与えること」を支持するかとの質問に、51%が支持を表明。このうち「強く支持」が31%、「やや支持」が20%で、反対は37%(「強く反対」23%、「やや反対」14%)だった。
党派によって大きく異なり、共和党支持者と無党派では、支持するがそれぞれ73%と54%だったのに対して、民主党は31%だった。民主党支持者で反対を表明したのは58%に上った。
一方、学校に武装した警備員を配置する考えについては、民主党の半数近く(48%)が支持にまわり、全体では62%が支持する結果(「強く支持」34%、「やや支持」28%)となった。反対は全体で27%で、民主党支持者では40%だった。
教師を武装させる考えは、2012年のコネチカット州サンディフック小学校銃乱射事件後、全米ライフル協会が提示し、繰り返し議論の俎上に上がっている。
それから10年、タイム誌は、ほぼすべての大きな乱射事件で、武装した専門家がその場にいたか、または直ちに駆けつけたにも関わらず、犯人が犠牲者らの命を奪うことを止めることができなかったと指摘している。
先月14日、ニューヨーク州バッファローの食料品店で起きた銃乱射事件では、18歳の犯人が警備員を射殺し、店内に侵入。合計10人が死亡、3人が負傷した。
テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員(共和党)は、ユバルディの事件から3日後、全米ライフル教会の会合で行ったスピーチで、学校での銃乱射事件の効果的な対策として、「防弾ドア」の導入など警備体制の強化を提唱した。さらに、すべての学校は「入り口を1か所のみ」とし、そこに「武装した複数の警察官」を動員すべきと主張。「武装した悪者を止められるのは、武装した善人なのだ」と強調した。