ドイツのマクデブルク在住の男性(60)が、実際の新型コロナウイルスのワクチンのロット番号が記載された偽のワクチンカードを販売する目的で、ワクチンを数十回接種していたという。
米国営放送ボイス・オブ・アメリカによると、ドイツの通信社dpaは、この男性は最大で90回接種していた可能性があると伝えている。
ドイツ東部のザクセン州のワクチン会場を数ヶ月間にわたって訪れていたという。今月、2日間連続で訪れていたところを警察に発見された。警察官は男性から白紙のワクチン接種カードを複数枚押収した。
拘束はされていないが、警察は、ワクチン接種カードの不正発行と文書偽造の疑いで捜査を進めているという。
大量のワクチン接種が男性の健康にどのような影響を与えたのか、判明していない。
ドイツの捜査当局はここ数カ月間、ワクチンカードの偽造に関連する家宅捜索を数多く実施しているという。ワクチン懐疑派の多くは、接種を拒む一方で、レストランや劇場、プール、職場などへのアクセスを容易にするために、ワクチンカードを必要としているという。
ドイツは過去数カ月間で感染者が急増したが、2日に報告された新規感染者数は7.4万人で、1週間前の11.1万人から減少した。専門家は、オミクロン株「BA.2」の感染拡大がピークに達したとの見方を示しているという。なお、同国の新型コロナウィルスによる累計死者数は13万人を超えている。
なお、パンデミックの感染対策に関する規制は、先週1日に撤廃された。