31日、マンハッタン地区のサイラス・バンス Jr.(Cyrus Vance Jr.)検事は、マリファナ(大麻)所持及び使用の事件に対して、ほぼ全ての起訴を停止する方針を発表した。マリファナの販売及び、公共の安全に対する重大な脅威がある場合は例外とする。
この方針の導入により、マンハッタンにおけるマリファナ所持及び使用に関する起訴件数は、5,000件から200件となり、96%減少するという。
バンス検察官は声明で、マリファナ使用の不必要な犯罪化は、検察官の職務遂行を妨げていたとし、議員らにマリファナの完全合法化を促した。
また「我々の調査では、マリファナの使用で現在行っている逮捕や起訴と、公共の安全性には実質的な根拠はない。根底にある容認し難い人種間の不均衡は、道徳上、正当化することはできない。」と述べた。
今後、マリファナの使用が、仕事や大学の願書、移民のステータスなどに影響を与えることはないが、引き続き監査は続けるとした。
逮捕はすでに停止
先月、ニューヨークのビル・デブラシオ市長は、ニューヨーク市警察(NYPD)は、公共の場ににおけるマリファナ使用に対する逮捕は、停止すると発表している。
ニューヨークタイムズによる調査では、マリファナに関する逮捕者のうち、87%が黒人及びヒスパニック系だとし、人種間における不平等が問題視されていた。
NYPDは、9月1日以降、マリファナ使用による逮捕に代わり、召喚状を発行する。マリファナ使用の影響が見られる運転手は逮捕することができる。
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