ニューヨークの家賃上昇が止まらない!不動産会社ダグラス・エリマンの報告によると、マンハッタンの6月の家賃の平均値は、5,058ドル(約70万円)となり、初めて5,000ドルを超えた。5月の4,975ドルから1.7%上昇し、前年同月(3,922ドル)に比べると29%の上昇となった。
家賃の中央値は、前年同月比25%上昇し、4,050ドル(約56万円)だった。(5月4,000ドル、前年同月3,249ドル)
タイプ別の賃料の平均は、スタジオ(1ルーム)3,145ドル、1ベッドルーム(1LDK)4,278ドル、2ベッドルーム5,722ドル、3ベッドルーム9,469ドルだった。
ブルックリンでは、家賃の平均値と中央値はともに過去最高を記録。平均値は3,822ドル(5月3,744ドル、前年同月3,185ドル)で、中央値は3,300ドル(5月3,250ドル、前年6月2,704ドル)だった。
クイーンズの北西部(アストリア、サニーサイド、ロングアイランドシティ、ウッドサイド)の平均値は3,352ドル(5月3,297ドル、前年同月2,913ドル)で、過去最高を記録した。
マンハッタンの空室率は1.9%で、空き物件は6,400戸(昨年同時比46%減)だった。空き部屋数の不足に加え、パンデミック中に街を離れていた人々が戻り続けているため、供給が逼迫している。
家賃の高騰は、今後も継続するとみられている。不動産会社ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラーCEOは、地元メディアNY1に対し、住宅ローン金利の急上昇を伴うFRBの政策や、銀行の住宅ローン貸付に対する保守的な姿勢によって、さらに多くの人々が、すでに逼迫した賃貸市場に流れ込んでいると説明。9月の新学期に向け、8月に賃貸活動はピークに達するため、「賃料への圧力は、今後も続くだろう」と見通しを述べた。なおミラー氏は、記録的な家賃の上昇は、ニューヨーク固有の問題ではなく、全米で発生していると語っている。