マンハッタンの裁判所で審理が行われているギレーヌ・マクスウェル被告の裁判。14歳の時にマクスウェル被告とジェフリー・エプスタイン元被告に出会い、性的虐待を受けたとする女性が、妊娠姿のマクスウェル被告の写真を見たことがあると証言し、話題となった。
証言があったのは7日。起訴状で「未成年の被害者4」とされていた女性は、キャロラインとファーストネームを明かした。キャロラインさんを含め、これまでに被害を受けたとする3人の女性が証言台に立った。
Foxニュースによると、弁護側の反対尋問で、「エプスタイン氏の家で、妊娠している写真を目撃したと証言していますが、間違いないですか?」と聞かれたキャロラインさんは、写真について「裸で妊娠していた」と答えた。
弁護士は写真を提示したが、問題の写真とは異なると答えたという。
マクスウェル被告に子供がいることは知られていない。妊娠をめぐる問答は、これ以上行われなかった。
弁護側は尋問で、キャロラインさんの過去の法廷証言との矛盾に焦点を当てたという。キャロラインさんは2009年、エプスタインに対して起こした民事訴訟を巡り、和解金44万6,000ドルを受けとっているほか、「エプスタイン被害者補償プログラム」からも補償金の支払いを受けている。補償金額は100万ドル~300万ドルの間と報じられている。
ニューヨークタイムズによると、キャロラインさんはこの日、2001年から始まった性的虐待は、100回以上におよんだと証言した。
フロリダのパームビーチに暮らしていたキャロラインさんに、エプスタインのマッサージの話をもちかけたのは、ボーイフレンドの友人だったバージニア・ロバーツ・ジュフレさんだった。エプスタインによる性的虐待の告発者でもあるジュフレさんは、現在、英国王室のアンドルー王子を相手に、民事訴訟を起こしている。
初めてエプスタインの邸宅を訪問した際、マクスウェル被告が出迎え、マッサージルームに通された。部屋にはジュフレさんが裸でおり、45分間ほど腹這いのエプスタインにマッサージをした後、キャロラインさんの見る前で、性行為が行われたという。
それ以来、複数年にわたってエプスタインの家を週に2〜3回訪問するようになった。アポイントはマクスウェル被告が設定し、毎回300ドルから400ドルほどの現金を受け取った。現金は、マクスウェル被告から直接受け取ることもあったという。友人を連れて行くと、追加で現金がもらえた。
ある日、エプスタインのベッドルームでマッサージの準備をしていると、マクスウェル被告が入室し、胸や尻を触りながら「エプスタインと彼の友人にとって、すばらしい体だ」と話したことがあったという。
中学校を中退したキャロラインさんは、家庭環境について、母親がアルコール中毒で、薬物使用者だったと明かした。4歳から祖父による性的虐待を受けていた。エプスタインから性的虐待を受けていた間、自身も薬物中毒になった。
ボーイフレンドの子供を妊娠した後も、金銭を目的に訪問を繰り返したが、ある日、エプスタインから若い友達がいないか尋ねられた。「この時、年をとりすぎているのだとわかった」と話した。エプスタインとの関係が終わった時、キャロラインさんは18歳だった。